バスケの見方について考えた話(B1リーグ第21節・三遠ネオフェニックス対島根スサノオマジック)
前回の観戦記はこちら
一度だけで判断するのはあまりにも愚策
上記した前回のBリーグ観戦記録から約1ヶ月とちょっと。2024年2月3日。私はまたしても、浜松アリーナへと足を向けた。理由は只一つ。リベンジ(?)である。
前回光と音と人混みに打ちのめされた己が、今度こそその目できちんとBリーグを知ることができるのか。それを知るために私は、浜松アリーナの奥地へと向かった。
枝葉末節は除いて、結論から述べよう。やはり一度だけで判断するのは悪手だった。適切に席を選べば混雑にも余裕はあったし、フィールド上の選手との距離感も適度に収まる。前回は全体を見ようとするあまりに混みやすい箇所を選んでしまった。それこそが、愚策だったのだ。
あえて細かく言うが、前回はサッカーで言うメインスタンド的な位置の高所に陣取り、今回はゴール裏の中段ぐらいの場所に腰を据えた(席種は自由席だけど)。たったこれだけのことで、迫力や見やすさが段違いだったのだ。
そうなると現金なもので、応援にも急かされている感が薄くなり、心にも余裕が出て来る。必然、満足度がメチャメチャに高まったのだ。無論、観戦位置の高さの違いとかそういったものは十分にある。あるからこそ、タイトルに「近い方が良いと思った」と記したのだ。
高さ一つで意識は変わるし、見方も変わる
さて。高所俯瞰的な位置から近接的な位置に変えたことによる変化はいくつもある。
まずはやはり近さだ。遠い位置で見ていてもコートが狭く見える。それほどに前回でも選手たちは大きかった。しかし、今回は更に大きかった。コート狭しと選手たちが躍動し(特に外国人選手の迫力は怪獣を思わせるそれだった)、彼らは時にダンクを叩き込み、時に3Pシュートをたやすく決める。時には「いつ奪ったのか」と思わせるほどの華麗なボール奪取まで見せられてしまった。
それらのプレーの数々は、我々体育で学んだ程度の素人には到底できないプレーばかり。まったくもって、胸の踊るようなステージだった。そんな中で半分は地元チームである三遠ネオフェニックスが100点ゲームの圧勝を決めたのは、まことにもって愉快痛快である。何度も言うが、非常に満足度の高い試合だった(チアの皆様も良く見えたしね)。共に観戦しようと誘った友人も非常に目を輝かせていたので、誘って良かったと思う次第である。
続いては、バスケの観戦方法を素人なりに理解できたことだ。前回は全体を観ていたがために攻守の目まぐるしさに翻弄される形となってしまったが、今回は一方向から会場を観ていたことにより、個人的にはメリハリを持って試合が観られたのだ。あくまで個人的にだけど。
そしてそれにより、バスケの見方というものがなんとなくわかってきた。バスケとは「点の取り方、点の取り合いを楽しむスポーツ」なのではないだろうか?(あくまで仮説)
バスケでの点の取り方には、様々なものがある。たとえばゴール下での豪快なダンク。たとえば遠くからの3Pシュート。かと思えばアリウープでの華麗なゴール。更にはゴール下へ素早く切り込んでのレイアップシュート。
こういった「点の取り方」を楽しみ、酔いしれ、時に守備の好プレイに心を躍らせるのが、バスケの見方なのではないか。そう感じたのだ。なにも守備を軽んじるわけではないが、サッカーなどとはまた見方が違うと思ったのだ(サッカーやフットサル、ラグビーは攻守のせめぎ合い、攻め方、守り方を見るようなイメージが有る)。
24秒ルールや様々な時間制限はその「点の取り合い」を促すためのものであり、根本的に「時間を使って逃げ切る」という行為がほぼほぼ起きないように、攻守が目まぐるしく変わるように設定されたものなのではないか。
素人ながらに私は、そんな思いを抱かされた。だから点数も積み上がるし、ミスも起きる。そのわずかな積み重ねが、やがて点差に繋がっていく。今回三遠と島根の間に生まれた最終スコア103-71、「32点」という点差も、そういうことなのだろうと私は感じた。
結論っぽいなにか
さてはて。長らく言葉を並べてしまったわけだが、結論はどこにあるのだろうか。はっきりと述べるのならば、「また観たい」である。少なくとも、前回よりは点数が加点されたと言っても良い。
2回目なので予習ができていたこととか、友人と見ていたこととか、三遠ネオフェニックスが圧倒して勝ったこととか。いくつかの要素はあるにせよ、前回よりも楽しむことができた。これだけで十分に素晴らしいことであり、リピート要素である。
ただ。三遠ネオフェニックスの浜松開催が今節で終了であるという事実だけが、そのリピートを秋か冬まで延期せざるを得ない原因になりそうではあるのでした……。無念。豊橋まで足を伸ばせるかはちょっと難しい……。
以上、拙いながらも観戦記でした。
2/14 極めて個人的な追記
試合開戦直前のBGMがどうにも気になっていたら、こちらの記事で「Narco」という曲だと知る。ありがとうございます!(勝手にリンクすみません)