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空白小説を自作つぶやき小説「のんびりちゃん」(つぶやき小説2)でやってみた。
みんなのフォトギャラリーより鳳花(ouka)様からイラストをお借りしました。ありがとうございます。森を見つめる一人の赤い服の人。これから冒険が始まりそうな雰囲気で、なんだかちょっとわくわくしました。今回の空白小説は転生・転移はしてませんが異世界モノっぽい雰囲気がありますので、そういうちょっと離れた世界のわくわく感があるイラストだなあとおもいましたね。でも、実際の森に分け入るときは危険がいっぱいなので、注意したいです。
喋々(ちょうちょう)ともうします。がんばって小説を書いています。
空白小説をまた書きたくなって、書くことにしました。
一つ前の記事はこちらから↓
空白小説についてご存じない方々のために、書籍情報を掲載いたします。
空白小説
著:氏田雄介 子狐裕介 水谷健吾
イラスト:小林ラン
小説の書き出し二行の間の空白を埋めるように物語を書いていく。それが空白小説です。
私は自作の小説で空白小説を書いています。というのも、著作権をあまりよくわかっていないため、自作の小説を使っています。宣伝にもなるしいいかなあという邪な思いもありますけどね。前回は『真昼の夜道』というつぶやき小説を使ったので、今回は『のんびりちゃん』の第二話のつぶやき小説を使って、空白小説を書いていきます。
「問題をわけるって?」「うん、その前にね」
このセリフの間に空白小説を書くことになるので、
「問題をわけるって?」(空白小説)「うん、その前にね」
というふうに、はじまりとおわりを決めて書いていくわけですね。
え? これどうやって終わらせればいいの?
空白小説「のんびりちゃん」第二話
「問題をわけるって?」
「問題が山積みなんだよ…」
机の上には大量のクエスト依頼書がたまっている。
ギルドリーダーは机の上に頭をつけて、口から声にもならない吐息をもらしていた。
「なんで、なんでこんなに依頼があるの。他のところにやってもらえばいいじゃん。どうして、ねえ、なんで」
「なんでかといえば、うちがアイテム集め専門のギルドで、雑用を一手に引き受けるって広告を打ち出したからですね」
「うわー! まさか引く手あまただって、思わないじゃん! こんな雑用だれでもできるから、上位のギルドしか頼まれないって思うじゃん! まさか中堅で戦闘狂しかいないギルドから、雑用ばんばん頼まれるなんて、そんなの、そんなの予測できるか!」
その通りだけど、リーダーの見通しの甘さは今に始まったことではないので、私はもう一度質問する。
「で、リーダー。問題をわけるってどういう意味ですか」
「ああ、悪い。愚痴聞いてくれてありがとう。問題をわけるっていうのは、要は来ている依頼をわけるってことだ。まずは、場所ごとにわけて、次に〆切順にわける。その作業を手伝ってほしい」
この書類の山々をわけろというのか。
リーダーは冷静なのを装って言っているのだろう。
さて、どうしようか。
私はやりたくないぞ。
今日は早目に仕事をあがって、久々に友人と会うつもりなのに。
「リーダー、仕分け作業は私以外のメンバーでもできるでしょう。なんで私なんですか?」
「お前はギルドの中でも一番レベルが高いから、急ぎのクエストが入ったらお願いしたいんだ。その急ぎのクエストもどのくらいあるかわからない…」
これは、友人と飲みにいくのは、また次回になりそうだ。
しょうがない。友人は許してくれるだろう。
「クエストは場所ごとではなく、〆切順にわけましょう。その方が、緊急性がわかりやすくなります」
私は手直にあった依頼書を手に取った。
依頼書に目を通し、見間違いかと思いもう一度目を通す。
採取クエストではなく、討伐クエストだ。
「リーダー、書類の山は全て採取クエストなのですか?」
討伐クエストはうちのギルドでは受けられない、となると最初にすることは、間違って届いた討伐クエストの仕分けだ。
リーダーは重々しく口を開く。
「間違って、うちのギルドに届いちゃったみたい」
「どうするんですか、これ。早く討伐クエスト受けられるギルドに回しましょう」
リーダーの目が泳いでいる。私は嫌な予感がした。
「うん、その前にね」
空白小説をやってみた感想
まだギルドリーダーには隠し事がある感じで終わりましたね。
ちょっと尻切れトンボみたいな感じに終わったので、今回は最後のオチがつけにくい言葉にたまたまなってしまいましたね。まあ、しょうがない。
異世界関連の小説が出回っているので、私もちょっとそういうふうなものを書きたいなと思い、書かせていただきました。
とりあげた「のんびりちゃん」のつぶやき小説は不定期連載中です。
気になった方は、マガジンにまとめてますので、興味のある方も、まったく興味のない方も、ぜひお読みください。
三つめの空白小説を書き終えましたが、毎回とんでもない始めと終わりになるので、間を考えるのが難しいです。
でも、思ってもみなかった物語になるので、書いていて楽しいですね。
自作小説を使うので、著作権の心配をしなくていいから楽です。
気になった方は自作小説で空白小説を書いても楽しいと思います。
字数制限とかはないので、慣れないうちは文章が長くなるかもしれませんが、それだけ長く物語を書く練習ができるのもありがたいところですね。
私が空白小説を書いているのは、自作の不定期連載のつぶやき小説に興味をもってもらいたいからですが、この空白小説を読んで、実際に読みにくる人がどれだけいるのかは、わからないですね。
宣伝になっていると思いたい…。
「のんびりちゃん」は一見普通の物語のようにみえて、おかしなまま現実がつづいていくはなしではあるので、読む人を選ぶなあといつも思いながら書いています。読む人は選ぶけど、読むことはできるので、読んでほしい。
さて、つぎは「真昼の夜道」で空白小説を書く予定です。
難しい始めと終わりにならないよう、祈るばかりですね。