知ってどうする
血液型
星座
干支
3大聞いても意味のない質問だ。
もちろん僕も聞いたことがあるし 答えたこともある。
でもそれを憶えているわけでも会話に活用したわけでもない。
こんなにも無意味な質問なのに日本人のほぼ全員が答えることができる。
不思議。
では僕はいつ自分の血液型や星座に干支を知るに至ったのか。
遠い記憶を遡ってみよう。
僕の中で これらの質問を浴びせられた最古の記憶は小学校高学年ぐらいだろうか。
そう あの謎のプロフィール帳で書いた記憶だ。
90年代に流行ったプロフィール帳という男子と女子の距離をちょびっと近付けるマジカルアイテムがあった。
基本的には女子から男子へ紙を渡し書いてもらう。
記入してもらった紙を見て女子同士でキャッキャとする。
あくまでも女子がキャッキャするためのアイテムなので男子は勘違いしないように。
そんな男子は何枚も書いてるとゲンナリとしてくる。
「またかよ」と悪態をつく。
悪い気はしていないくせにちょっとイキる。
モテる俺つれぇ
じゃねぇんだよ。
当時の僕はまだまだおこちゃまだった。
そんなおこちゃまな男子が集まればふざけるのが自然の摂理。
真面目に書くというのは小学校高学年男子にはカッコの悪い行為なのだ。
すぐに質問で遊び始める。
そこで答えの決まっている血液型や星座に干支がターゲットになる。
ここから仁義なき男子達の大喜利対決が始まる。
大阪の子供社会はスポーツ万能よりもお笑いセンスに秀でるものがヒエラルキーの頂点に立つ。
だからプロフィール帳は男子にとってもマジカルアイテムなのだ。
僕はもちろんその戦いに参戦した。
あなたはこれからも3大無意味な質問をされ続けるだろう。
でも律儀に答える必要はない。
だって意味がないから。
これから各質問の一例を出す。
それを参考に答えるとこの無意味な質問にも「あ、この人へんな人だ」という印象を相手に与えることが出来る。
あなたなら有効に使えると信じている。
ではいこう。
血液型
・がたがた
・量産型
・歯型
・新潟
星座
・便座
・フリーザ
・銀座
・歌舞伎座
干支
・あえて英語で言う
・鳴き声で言う(辰年は腕の見せ所)
・干支か~「えーっと」とダジャレを放り込む
こんな感じでおちゃらけて返答しよう。
晴れてあなたは「鬱陶しい人」のレッテルを貼ってもらえる。
なので使いどころに注意されたし。
もちろん僕がヒエラルキーの頂点には登れなかったのは言うまでもない。
あなたはこんな無益な質問をしないようにしてくれ。
世の中から僕のような「鬱陶しい人」が量産されないように。
こんなに悲しいことはないのだから。
しかし どうしても質問したい困った人もいるだろう。
そんな人は困ったらいいと思う。
なんでも素晴らしい解決方法があるなんて都合のいいことはないんだ。
あ、ちなみに僕はO型のおうし座で干支はうさぎ。
なんだかとっても可愛い印象でしょう?
その印象で間違っていないので大丈夫。
O型といえばおおらか。
おうし座といえばのんびり屋さんで力持ち。
うさぎといえば寂しがり屋で性欲が旺盛。
うさぎが少し邪魔しているが まぁ概ねかわいいだろう。
というわけでぜんけいはかわいいというのがこのエッセイの結論である。
どうしてこんな結論になったのかは不思議だがそうなってしまっては仕方がない。
自然現象として諦めて欲しい。
ではまた。
次回予告(ウソ)
「ぜんけい ウシは闘牛のような獰猛なヤツですと見栄を張る」
の巻き。