夏の風景が変わってきたけど、完全に取り残されている。
夏だ。
暑い。
出不精の僕は余計に外にでたくない。
移動はもっぱらクルマだ。
自転車を少し漕いだだけで汗が噴き出る。
運動不足だ。
いや、この暑さは普段運動している人でも汗が噴き出すレベルだ。
クルマで移動中、その風景が目に入る。
夏の風景だ。
その中でよく目につくのが、小型扇風機を持っている人の多さだ。
女性に多いように見える。
自転車に乗りながら、片手で小型扇風機を顔に当てて通学している女学生。
子どもをだっこしながら顔の近くで小型扇風機のママ。
あれってそんなに涼しいの?
扇子、団扇の次は小型扇風機というわけですね。
進化のレベルが一気に上がった感じがする。
扇子で扇いだり、団扇で涼もうと思うとかなりの労力がかかる。
その労力でかえって暑いということもある。
そこでバッテリーを搭載した小型扇風機の登場だ。
古より続く人間と暑さとの仁義なき闘いだ。
小型扇風機によって少しは勝利に近づいたのだろうか。
僕の観察では小型扇風機使いはみんな、顔の本当に至近距離、網の部分は皮膚に接触しているのではないかというぐらい近くで扇風機を当てている。
あんまり風が強くないのかな?
そんなに局部的に風を当てて意味あるのかな?
前が見えないので、大体が顎付近に風を送っている。
意味ないんじゃないかなぁ。
そんな気がしてならない。
使ったことがないおじさんがとやかく言うことではないのだが、見る人全員、もれなく暑そうな顔をしている。
片手もふさがるし、その位置で腕を固定するの何気に疲れるでしょ?
煮えたぎる猛暑の中、風を送っても、顔に当たる風もまた暑いのだ。
僕も似たような経験がある。
昔、ジムニーというエアコンの壊れたオンボロ車に乗っていた。
エアコン修理はお金がかかるので、シガーソケットで動く扇風機を購入したのだ。
大満足で扇風機のスイッチを入れる。
狭い車内で甲高い音を立てて一生懸命に仕事をする扇風機。
しかし、全く涼しくない。
ないよりはマシかもしれないが、僕は車内で汗だくになっていた。
暑い中での扇風機は、無力だ。
クーラーの効いた部屋で、空気を循環させ、クーラーの効率を上げるのが、今の扇風機の主な役割だろう。
小型扇風機は近いうちに絶滅する。
最近は首にはめる冷たいやつが流行っている。つけている人も良くみる。
小型扇風機に比べればかなり効果的なように見える。
でも中々のお値段がします。
小型ファンが付いた作業着なんかもここ数年よく見ますね。
夏の風景は変わって来ている。
そして僕は完全に取り残されている。
しかし僕には必要ないのだ。
インドア派だから。
夏を快適に過ごすコツは家で過ごすこと。
これに尽きる。
毎年熱中症で死人が出ている。
暑さで人が死ぬのだ。
みんな、家にいよう。
涼しい部屋で、本を読んで、映画を見て、ゲームをしよう。
その傍らには小型扇風機をインテリアとして置いてもいいでしょう。
これから台風の季節だから、世の小型扇風機使い達は台風にその微風を向けて相殺して欲しい。
台風は家にいても安全とは限らない恐ろしい災害だ。
超強力扇風機で台風とは逆の風を発生させて相殺する装置を早く開発して欲しい。
涼しい家、涼しいクルマ、涼しい職場、この三つで生活が成り立つ人は勝ち組だ。
うらやましい。
まだまだ夏は始まったばかり、今後も小型扇風機の動向を探っていく。
ではまた。