「アートとデザインの違いを理解して、事業を成功に導く価値の伝え方とは?」
アートとデザインの違いとは?
不朽の名作トイレマークで考える
私たちの生活には、アートとデザインが多く存在していますが、その違いについて考える機会はあまり多くありません。今日は、「アートとデザインの違い」を、身近な例である「トイレとトイレマーク(案内表示)」を使って考えを文字に起こしました。
事業においてとても重要なので一度は、必ず読んで欲しいです!
トイレとトイレマークの関係
まずは、トイレとトイレマークの関係を見てみましょう。
少し下品ですが、誰しもが一番身近で一番わかりやす例えなのであえてトイレの例を使わせてもらいます。
トイレの役割
トイレは用を足すための場所です。その機能によって私たちに価値を提供しています。トイレがあることで、人は安心して用を足すことができ、その存在自体が価値を生み出しています。トイレマークの役割
一方で、トイレマーク(案内表示)は、「ここにトイレがありますよ」と人々に伝え、求める人を正しく案内する役割を持ちます。トイレがどこにあるかを分かりやすく伝えることで、困っている人を適切な場所に導く手助けをしています。
ここで重要なのは、トイレ(アート)がなければ、トイレマーク(デザイン)は意味をなさないということです。トイレマークがあってもトイレ自体がなければ、ただの無意味な記号もしくは、虚偽でしかありません。しかし、逆にトイレマークがなくても、トイレ自体の価値は変わりません。トイレはその機能を持ち続け、人々に価値を提供します。
アートとデザインの関係
トイレとトイレマークの関係は、アートとデザインの関係にも通じます。
アートが中心にあり、デザインが周りを支える
アートは価値そのものであり、デザインはその価値を伝えるための手段です。美術館に飾られている絵画(アート)も同じで、絵画があるからこそ、その下にある説明書き(デザイン)の意味があります。しかし、絵画がなくなると説明書きは意味を失い、ただの文章になってしまいます。逆に、説明書きがなくても絵画は存在し、その価値は変わりません。
事業におけるアートとデザイン
この関係性は、ビジネスや事業にも応用できます。事業において「提供できる価値」や「お客様に伝えたい価値」がアートに当たります。それをどのように伝えるかがデザインです。
価値(アート)
商品やサービスそのものが持つ機能や特長、ブランドの哲学やこだわりといったものが、事業におけるアートです。これがなければ、お客様に提供できるものは存在しません。デザイン
一方で、価値をお客様に伝える手段、例えば商品、パッケージ、キャッチコピー、ホームページ、SNSの投稿、広告、イベントなどがデザインです。これらはすべて、アート(価値)をお客様に届けるための橋渡しをしています。
たとえば、どんなに素晴らしい商品でも、その魅力を正しく伝えられなければ、お客様に届きません。デザインの精度が低ければ、せっかくの価値にたどり着くことが難しくなります。
例としては、
・トイレの矢印が違う方向を向いている
・作者が伝えたい絵画の良さを文章にできていない
真面目に作業に集中することで
陥りがちな落とし穴
作業を行う際、アートとデザインの関係性を正しく理解することがとても重要です。多くの真面目な人が陥りがちな間違いは、デザインから先に考えてしまい、後からアート(価値)を設定しようとすることです。ここでは、効果的な事業作りの順番について説明します。
1. 陥りがちな間違い:デザインから考えてアートを設定する
多くのケースでまず商品やサービスの見せ方や広告のデザインに目を向けがちです。魅力的な広告や美しいウェブサイト、キャッチーなコピーを作り上げることに時間とお金をかけ、「どうやって売るか?」を最初に考えてしまいます。しかし、そのアプローチの問題点は、「本当に提供できる価値(アート)があるのか?」を見失うリスクがあることです。
デザイン先行で進めると、見た目は素晴らしいが、実際には価値が伴っていない商品やサービスができてしまいます。デザインだけで一時的に興味を引くことはできますが、提供する価値がしっかりしていなければ、お客様の期待に応えられず、結果的にリピーターが増えず、ビジネスは長続きしません。
2. 逆から考えると見えてくる:アートがないことも
デザインから逆算してアート(価値)を設定しようとすると、実際にはアートが存在しないことに気づく場合があります。たとえば、パッケージや広告で魅力的に見せようと工夫しても、商品自体が独自の魅力や実用性を持っていなければ、お客様の期待を裏切る結果になります。
そのため、事業を見直す際には、「自分たちが本当に提供している価値は何か?」という問いを徹底的に掘り下げる必要があります。価値がない状態でどれだけデザインにこだわっても、持続的なビジネスの成長にはつながりません。
3. アートから考えてより効果的なデザインに着手する
事業を考えるためには、まず図の②の方向「アートから考える」ことが最優先です。アートとは、事業が提供する価値そのもの、つまりお客様にとっての本質的な利益や感動です。まずは、自分たちの強みやお客様にとっての真の価値を見つけ、それをさらに高める努力を行います。
具体的には次のようなステップを踏みます:
価値(アート)の再確認
まず、現在の事業や商品が持つ価値を再確認します。それは他と比べてどう優れているのか?お客様にどんな喜びや利益をもたらすのか?を明確にすることがスタートです。価値の磨き上げ
アート(価値)を見つけたら、それをさらに強化し、魅力的なものに育て上げます。たとえば、エステサロンなら、施術の質を高めたり、スタッフの接客力を強化したりといった取り組みが考えられます。効果的なデザインに着手
価値が明確になったら、その価値を最大限に伝えるためのデザインを考えます。価値に合ったメニュー表の作成や、SNSでの投稿内容の工夫、ホームページのリニューアルなど、伝え方を最適化するデザインを行います。お客様のフィードバックを活用
最後に、お客様からのフィードバックを基に、デザインを調整し続けることも大切です。常に価値を中心に置き、その伝え方を改善していく姿勢が求められます。
事業のテコ入れでは、「どう伝えるか?」(デザイン)よりも、「何を伝えるか?」(アート)が大事です。アートからしっかり考えることで、本当に伝えるべき価値を見極め、その価値に合った効果的なデザインに落とし込むことができます。これにより、こちら側が求める理想のお客様に価値を届け、ストレスなく事業やお店発展させることができるのです。
デザインとアートの重要性
だからこそ、価値(アート)の醸造や掘り起こしがとても大切です。そして、その価値を正しく、魅力的に伝えるデザインも同じくらい重要です。アートとデザインはお互いに補い合いながら存在し、どちらが欠けても、お客様に感動や満足を届けることはできません。
アートとデザインの違いを理解することで、自分が提供する価値を見つめ直し、より効果的なデザインでお客様にその価値を届けることができるようになります。日常の中で「これはアートかな?デザインかな?」と考えてみると、ビジネスのヒントがたくさん見つかるかもしれません!
エステ業におけるアートとデザイン
エステ業におけるアートとデザインを、それぞれの役割や要素に分けて箇条書きで具体的に炙り出してみます。
エステ業におけるアート(価値そのもの)
お客様がキレイになり自信が湧く
お客様の悩みが解消され表情や気分が明るくなる
お客様の課題が解決され心が晴れる
エステ業におけるデザイン(価値を伝える手段)
商品、施術
商品や施術自体が価値だと思ってしまうケースが多いですが、意外にも上記の価値に到達してもらうための手段でしかないということです。技術、スキル、資格
こちらも同じく価値に到達してもらうための手段です。高めることで最短でお客様を価値まで届けることができます。スタッフ雇用、教育
宣伝、広告、キャンペーン、プロモーション
商品名、パッケージ、包装、キャッチコピー、紹介文章、宣材写真
カタログ、リーフレット
サロンの内装、インテリアやディスプレイ
サロンスタッフの制服や見た目の統一感
口コミやレビューの見せ方や活用法
メールやDM
施術ルームの照明や音楽、香りなどの演出
価格設定とその見せ方
サロン予約システムの使いやすさ
エステ業における「アート」は、サロンが提供しお客様が感じる根本的な価値やサービスの本質を指します。「デザイン」は、その価値をお客様にわかりやすく、魅力的に伝えるためのあらゆる表現手段を含みます。これらがうまく組み合わさることで、エステサロンはお客様に正しく価値を伝え、満足度を高めることができるのです。
わたくしどももこの指標や考え方を錨にしブレないようブレないよう判断し物事に取り組んでいる最中です!共に成長し続けましょう!
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