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母、予期せぬ入院…薬剤性パーキンソン症候群

仕事もプライベートもなんだかんだ忙しく、ゆっくりと書いてる暇がなかった。そこで、きっと忘れていることもあるだろうけど、備忘録?として書いていこうと思う。

母の病名…薬剤性パーキンソン症候群。
医者の説明に同席し、色々と話を聞くことが出来た。
結果、内科と心療内科でもらった「スルピリド」という薬を1日に朝と晩一錠ずつお言いつけを守り飲み続けた結果、手足が震え、歩けなくなり、救急車で運ばれる、という事となり、症候群発症ということだった。

人にもよるらしく、一日二錠を飲み続けてもなんの影響もない人もいるという。母の場合は、薬が効きすぎてしまったのだろうという事。
処置的には、薬の効果を抜く為に、1か月もの間なんの治療という治療もしない、とにかく薬を抜くのだ。
ベッドで寝たきり・・・。

様子を見に行った時、どうやって過ごしているのか聞くと、とにかく食事やトイレ以外は寝て過ごしているという。
個室で一人、平らなベッドで日がな一日することもなく寝たきり。
食事の時間も、食べるのと歯を磨いたりするのと合わせて15分で終わらせないと疲れて大変なんだ、という。
それもそのはず、食事をとるときはベッドの脇に腰かけてテーブルを引き寄せて食べているという、実演して見せてもらった。

な・ん・で!

まず、ベッド、何のための電動なのか!上半身も、下半身もこのリモコンで上げることが出来るんです。そして、このテーブル、引き寄せたらベッドの上でごはん食べれるんです!
と、これを教えたのも結果的に退院の1~2週間前で、もう入院生活の大半を過ごしてしまった後だった…。
病気できついときは仕方ないけれども、少し症状が軽減した後に、自分で考えてどうやったら快適に過ごせるのかとか、考えないもんなんだろうか。
そんなに重篤な病状ではないように見受けたのに。
憔悴しきって、老いぼれ姿を見ることになるのかと少し覚悟しながら病室のドアを開けたけど、意外とそんなに弱ってないし、老いぼれてもいなかったのに。きっと、自分一人では考えて改善したり、提案することは出来ないんだな…と改めて思ってしまった。

弱気一直線だったしね。
今まで、健康そのもの、入院や病気なんてしたことない、自分の友人や私の友人などから、元気ね~若いわね~と言われたというのを、どや顔しながら私たちに言ってきていたのを鮮明に覚えている。
しかし、この入院で、自分は若い、元気、健康そのもの!という神話ががたがたと崩れ落ちてしまったのだ。
これが後々、本当に後を引くとは、この時は思ってもいなかった。

それから1週間後、退院となった。
先生のお言いつけをとにかく守ろうとして、外を一人で歩いてはいけない、って先生がいうから、歩けないからね、お父さん、ついてきてよ、と言っていた。
そりゃ、退院してすぐの人に、はい、これから一人で外を歩いて自分で帰んなさいよ、なんて誰も言わないっつーの。
私の見た感じでは、まったく老いた感じに見えないので、このまま徐々に元気を取り戻していくんだろうと思っていた。

しかし、1か月の入院が、高齢者の体と、精神に及ぼす影響は、深刻だった。
体力、気力、筋力、全てが落ちてしまうのだ。

この入院のきっかけは、薬の過剰摂取、ということになるだろうが、私はそうなった根本の原因は別にあると思っていた。
実は、その入院騒動の1か月ほど前、妹が甥っ子を連れて遊びに来ていた時のこと、父母に顔を見せに行くというので、私も同席した。

実家へ行くと、出迎えてくれたものの、母親はまったく同席しないのだ。
お昼時だったので、父親が用意してくれたご飯を食べながらワイワイしているのに、そこに全く以て入ってこないのだ。
聞くと腰が痛くて、座ってられない、寝ていたほうが楽だという。
だけど、せっかくだからここで話に入って‥と促され、すぐ横のソファに座っていたのだが、テレビに目をやったきり、一切こちらの話にも入らず、一点を見つめたまま無言。目をこちらにやったり、話に笑ったりも全くしないのだ。
私は、その姿を見て、これはもしかして認知症になったのではないか?!と不安を覚えたのを記憶している。
しかし、きっと、腰がめちゃくちゃ痛かったんじゃないかと思う。

そんな異常な痛みがあったからこそ、いつもの母と様子が違うと友人に言われ、何も考えずに勧められるがままに心療内科を受診してしまったのだろう。なぜ、まずは腰の治療をしなかったのか、そこが全ての始まりだったのだと思う。

友人に看護師がいたので、相談すると、まずはその腰の状態を見てもらった方がいいのではないかというので、退院した後すぐに整形外科を受診することにした。
整形外科で診察を受けるのに、家に迎えに行って、病院に連れて行って、診察に付き合い、送り届ける。結構なお手間よ。

初回、病院で診察に付き添い、まずは問診票に色々と記入する所から始まる。MRIを撮るので閉所恐怖症は無いか、などの質問があった。
ないよね~と無し、に〇をつけようとすると
「え?!暗くて狭いところ、閉所恐怖症??あるわよ!いやよ!」
と言い出した。
「は?! いつ?どこで?誰がそんなこと言った??」
なんならどこへでも行っちゃう人が何を言うか!と思って口が開けっ放しになりそうだった。
それから診察に行くまで、だめよ、閉所恐怖症よ、との話をずーっとしている。えー、そうだったっけー???そんなだったんだ…。
と信じ始めた矢先、看護師さんにレントゲンを取りに行くからと連れていかれた。その時も怖い、怖い言いながら連れていかれていた。
あれだけ閉所恐怖って言っていたから、ちょっと心配していたので、帰ってきた時に看護師さんにMRIはこれからですか?なんて聞いたら、いえ、MRIも全部やってきましたよ。

な・ん・で!

できんじゃん。何その騒ぎ。どういうこと????お笑い?
出来ない出来ない詐欺。

そして、診察結果は、腰椎すべり症があったことはあったと思うが、今はそこまでひどくはないですね、ということ。
だけど、先生から、まだ少し手の震えが残っているのが気になるという事で、神経内科の受診を勧められた、それから筋力が落ちているだろうから、リハビリをした方がいいと言われ、リハビリの予約もして帰ることとなった。

思えばこの後、この大したことないような事で騒ぐ、ということがさらに後を引くことになるのだった。

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