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「君たちはどう生きるか」後日談

前回の投稿した文章で、映画「君たちはどう生きるか」の感想を書きましたが、
まだ書き足りないところがあったので、
続きです。

まず主人公真人の、異母兄弟が生まれる設定
ですが、実は、私にも異母兄弟がいます。
昔から、うちは普通の家(家族)とちがう、と
思って育ちました。詳しくは、言えませんが、両親が同じである、実の兄弟とは、明らかに違います。家庭環境が複雑な方は、
きっとたくさん存在してると思います。

ただ、それでも仲良く付き合える兄弟もいれば、やはりできない人もいます。

ラストシーンで、異世界が崩壊して、
真人が現実世界に戻った時も、大きな庭の、
巨大な塔が崩壊したシーンは、
「天空の城ラピュタ」を思い出しました。
まるで「バベルの塔」のようだと。

ただ、ラピュタは、主人公のパズーとシータの「滅びの呪文」で崩壊したけど、
全てが消えたのではなかった。
ラピュタの城の中枢部は、残り、天高く登っていった。

今回の「君たちはどう生きるか」では、
庭の城は、崩壊したけど、死者は、1人も出なかった。最後に、たくさんの鳥たちが、
本来の姿に戻り、大空へ羽ばたいていった。
そして、真人と新しい母である、夏子さんは、お父さんの元に無事に帰ってきた。

お父さんは、また家族を失うなど、
耐えられなかったと思います。
真人は、「死の匂いがする」と、映画の中で、青鷺に言われます。
本当に、真人は、そっちの世界に呼ばれて
(または自分から)いたのかもしれない。
しかし、なぜか、それに気づいた夏子さんが、真人を追いかけていったのだ、と
思いました。

私は、20代で父が亡くなりました。
私の友人も、子供の頃に、お父さんやお母さんを、亡くした人がいます。
身内を亡くすことは、とても大きな出来事です。(人によっては、ショックで立ち直れないこともある)

また、悲しいことに逆もある。
親が子供を亡くす、ということです。
(逆縁とも言う)
ただ、もし故人との、良い思い出があり、
ちゃんとお別れできる時間が少しでもあれば、日にち薬で、別れを浄化していくことは、できるかもしれない。

「君たちはどう生きるか」で、真人は、
お母さんと、ちゃんとお別れできたのだと思います。そして、姿はなくても、真人の中に、お母さんは、存在するのだと、確信できたのだと。

大切な人は、友人かもしれない。
可愛がっている、ペット(動物)かもしれない。

何かに、だれかに、愛情をかけるのも、
愛情を受けるのも、両方とも大切なことだと、私は思います。

青鷺役の菅田将暉さんは、しゃがれた声で、
青鷺の善悪の、両面を表現していて、
とても良かったと思います。歌声とも、
俳優の声ともちがう、動物性を感じました。

最後に、いつも私が励まされる歌を。

君がいる それだけで 命の全部が輝く
いくつもなくなった後に 強く残った
ひとつ 残った 離れない
いつでも そばに 
僕の中に 一番ちかくに
(BUMP OF CHICKEN🎵ファイター)







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