「シベリア抑留」から 🎵soranji
今日は、夏至ですね。
今年も、半分が過ぎようとしています。
映画「ラーゲリより愛をこめて」のテーマ曲が、Mrs. GREEN APPLEの🎵soranjiです。
今日は、この映画のお話ではありません。私が、直接に聞いた、
「シベリア抑留」のお話を書きたいと思います。
私の、叔父さんが、実は戦前に中国(満州)で、銀行員をしていました。その叔父さんから、生前に
聞いたお話です。
日本が第2次大戦の終わり頃に、
叔父さんは、中国で軍隊に召集されて、ロシアと中国(満州)の国境に配属されたそうです。
昭和20年の終戦も、現地で知らされたとのこと。すぐにでも、軍隊から解放されるかと、思っていたが、ロシア軍(ソ連)が戦争がおわったのに、攻撃してきたそうです。空から、機銃掃射を受けて、必死で逃げたんだ、と。
そして、満州で召集された、
多くの日本人が、なぜか、
ロシアのシベリアに「捕虜」として、連行されていった。
その中に、私の叔父さんもその一人でした。冬は、零下40℃になる、シベリアでろくに食べ物も与えられず、毎日肉体労働をさせられた。朝になり、気づいたら、隣で寝ていた仲間が、亡くなっていた、のが日常茶飯事だったそうです。 他には、煙草1本のことで、仲間で激しい喧嘩になり、その様子を見て、叔父さんは、煙草を止めようと決意したとのこと。
叔父さんは、終戦から4年立った、昭和24年に無事に日本に帰国しました。すでに、結婚して、
ご家族もいましたが、皆、叔父さんは、中国で亡くなった(戦死)と思っていたようです。
ボロボロの格好で、しかし、
なんとか無事に帰ってきて、
叔父さんは、シベリアでの話を、
あまりご家族には、しなかったようです
叔父さんは、戦後も金融関係の仕事を再開して、長生きしました。叔父さんには、辛い思い出ばかりの、シベリア抑留だと思いますが、なぜか、お酒を飲むと、ロシア民謡の🎵カチューシャを歌っていました。カチューシャとは、
「エカテリーナ」という、名前の愛称とのこと。
🎵カチューシャは、カチューシャという、ロシア人の娘が、出征して国境警備に就く恋人を思う、
歌だそうです。
岸辺に立ちて 歌う
カチューシャの 優しうた
(ロシア民謡🎵カチューシャ)
私には、叔父さんの、シベリア抑留での、過酷な体験を直接に聞いても、なかなか実感として、
理解できませんでした。
ただ、年をとり、自分なりに歴史を学んだり、ニュースを見たりして、また、普通に冬の寒さが、
体にキツイなあと感じるようになり、「叔父さんは、もっと寒かった、そして暖房もなく、食べものもなかったんだ」と、少しずつ、
理解できるようになった気がしています。
もうすぐ、夏が来るこの季節に、なぜ?今、この文章を書いたかと、言うと、実は、その叔父さんが亡くなったのが、「夏」だからです。日本は8月がお盆ですが、その頃に、叔父さんは、空へ
旅立ちました。
映画「ラーゲリより愛をこめて」も実話が原作です。
主人公の山本さんは、日本に帰国できなかった、とのこと。
同じように、帰国できなかった方は、たくさん存在していた、と思います。
叔父さんが、無事に日本に帰国できたのは、1つの奇跡だったんだ、と。
Mrs. GREEN APPLEの🎵soranjiを聴いて、余りに悲しい歌で衝撃を受けました。けれど、
歌詞に描かれるように、シベリア抑留は、重くて、辛い体験だったと思います。
つらい気持ちが救われる歌に、感動しました。
最後に、亡き叔父さんに贈る歌を。
貴方に会いたくて
生まれてきたんだよ
今 伝えたいんだよ
私はただ 私はまだ
まだ 消えちゃいないよ
ちっちやな 希望を
何とか 信じて 信じてほしい
誰もが 何処かに
弱さがあるように
無駄がないほどに 我らは 尊い
何気ない 今日を
ただ 愛してほしい
(Mrs. GREEN APPLE
🎵soranji)