あがり症と脳のはたらき
人があがるのは、全身に網羅された生命危機管理システムの稼働によるもの、ということは前に紹介しました。
本日は、あがり症と脳のはたらきについて書いてみたいと思います。
皆さんは、自分と脳の関係についてなど、考えてみたことありますか?
人間科学では人を、脳を起点としたコミュニケーションツールと捉え考察を深めます。
脳を起点としてコミュニケーションツールとはどのようなことか、以下に説明してみたいと思います。
人は視覚や聴覚、味覚・触覚・嗅覚という五感を通してあらゆる出来事を認識しますが、それらの情報はただちに脳に伝達されます。
脳は入手した情報を過去の記憶に基づいて判断・分析し、安心か脅威か、美味か不味いかなどの分別を行い、イメージを喚起します。
イメージが鮮明になるにしたがって満足や不快・不満、安心や不安・恐怖といった感情の濃淡が明確になり、行動が促されます。
文字だけで上記の流れを理解するにはイメージが弱いかもしれませんが、実は脳は、情報を判断・解釈するための情報処理機器で、その判断基準となっているのが自尊心や心臓への安全安心なのです。
常にたくさんの情報を処理しなければなりませんから、あらゆることが自動化され習慣化されます。私たちが朝起きてから電車に乗って会社に向かうまでの一連の行動を、何も考えなくてもできてしまうのは、実は脳の自動化のたまものでもあるのですね。
この自動化が損なわれたとき、人は脳の支障に気づいたりします。
なお、脳が情報を取得してから判断・解釈し感情や行動を促すまで、どれぐらいのスピードで行われているか、皆さん想像ができますか。
仮説ですが平常心時で0.03秒と言われています。
つまり、脳は3秒のあいだに100回以上、過去の情報をひもといて判断・分析しているということです。
人の印象は3秒で決まるという風説がありますが、その背景には100回超の脳による情報分析があると考えると、なんだか不思議ですね。
脳の機能、素晴らしいです^^。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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