見出し画像

冷たい雨

「ザァーザァー」。
ひんやりとした空気と雨の音で、自然と目が覚める朝。目覚まし時計に設定した時刻より、15分早く目が覚める。

「寒い、明らかに寒い」

ふと、部屋の温度計に目をやると、23.3℃。昨日の夜は、28℃を超えていたから、温度差は、約5℃ある。

「どうりで寒いわけだ」

〈人のからだ〉というのは、ちょっとした変化を敏感に感じ取るらしい。

「気温差5℃」

今日より5℃、気温の高かった昨日は、少しだけ、扇風機を回して暑さを凌いだ。
打って変わって、今日は、昨日より5℃、気温が低かったから、上着を着て寒さを凌いだ。

気温差1℃や2℃では、さほど感じることはなかったかもしれない、寒暖差。
たった1日で気温差5℃が示す夏と秋。

なんだかジェットコースターみたいだ。
自然がもたらす気まぐれに、抗うことなく、順応する人間。
あぁ、自然には適わないとはよく言ったものだが、本当にそうだ。

一方で、恵みの雨とも言える。
打ち水効果なのか、雨が〈涼〉をもたらしている。暑い日ばかりでは、からだがもたない。農作物だって、日照りばかりでは育たない。たまの雨が〈豊かさ〉をもたらしていると思う。

こんな日があってもいい。
心地よい涼しさを感じながら、お気に入りの傘を広げて、新しい一日が始まる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?