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七夕に願う

暑い、暑い、夏が始まった。
豪雨に酷暑、あと、地球に何年、何十年、住めるのだろう。
異常気象と言われ続けて、もう10年以上経つだろうか。異常気象が普通になりつつある昨今だが、それでも日々は続いていく。

思い返せば、子どもの頃、暑い夏には、夕立があり、確かに暑かったのだけど、恵みの雨が、〈涼〉をもたらしてくれた。
網戸にして、扇風機を回せば、心地よい自然の風が通り過ぎたものだ。

だから、〈夏〉と言っても、「そのうち涼しくなる」と、のんきに構えていたものだった。
それどころか、「冷やしてあるスイカ、いつ食べようかな?」とか、「今日は、どのかき氷を食べようかな?」とか、夏を楽しむ余裕すら合ったような気がする。

春夏秋冬、日本は四季があって風流だ、なんて、ことすら思っていた。

今はどうか。10年くらい前から、四季を感じにくくなった気がする。〈春夏秋冬〉じゃなくて、〈春夏夏冬〉とか〈冬夏夏冬〉みたいに、春と秋は、あったのか、一瞬で通り過ぎてしまったのか。

日本で〈季節感〉を感じることは難しくなってしまった。海外でもそうかもしれない。

自然相手にどうすることもできないから、先日、熱中症対策に、熱冷却シートと冷感マスクを購入した。あと、パウチのスポーツドリンクも。

〈夏を楽しむ〉なんて、余裕は、すっかりなくなってしまった。

それでも、七夕の夜くらいは、〈夏を楽しむ〉気持ちを、少しだけ思い出したいと願った。

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