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今は無き番組「7ルール」の、あるルールに想いを馳せる話

この記事内で、例え高額な給料を貰っても、自力でなんとか獲得した500円の方が嬉しい、ということを書いた。
今回はその中で触れたことについて書いていく。

以前、「7ルール」という番組があった。
各界で活躍している女性に密着して、その人が日常生活で行なっている7つのルールについて教えてもらう、という番組。
私はこの番組が大好きだったが、2023年3月をもって終了してしまった。

その7ルールの、ある回の女性のルールに、とても衝撃を受けた。
「毛塚千穂さん」という、神戸市立須磨海浜水族園(現在はリニューアルし、神戸須磨シーワールドになっている)の専属獣医さん。

その方のルールの一つに「残業代は動物に返す」というルールがある。
大好きな動物の仕事をして貰ったお金だから、高価な専門書を買って勉強し、動物に還元する、というルール。
なかなか衝撃的なルールだった。

なぜ感銘を受けたかというと、本当に動物が好きではないと思い付かないルールだと思ったからだ。
私は福祉関係の仕事をしており、福祉系の本を何冊か買って読んだことがあるが、プライベートでも仕事のことを考えてしまうため、読むのをやめてしまった。

でも、この方の場合、より仕事の質の向上を目指してプライベートでも努力している。
きっと、努力したくなるような仕事に就けているからなのだろう。
番組が終了してしばらく経っても、この方のルールだけは鮮明に覚えている。

ただ、ある時、私にもそのルールについて共感できた出来事があった。
「かがみのかがみ」で、私のエッセイが採用され、500円のアマゾンギフト券を貰えたことがきっかけだ。

現在、ギフト券がもらえるテーマで4回エッセイが採用されている。
そのため、貰えているギフト券の総額は2000円。
この2000円の使い道を考えた時に、一番に「本を買おう」と思った。

私は文章を書くことが好きだし、文章を書くことでお金を稼いでいきたいと思っている。
だから、文章を書いて稼いだお金は、自分が今後文章力を向上できるように、気になっている本を一冊買おうと思った。

「文章で稼いだお金を、文章に費やす」
そのようなお金の使い方がしたいと心から思った。
普段なら化粧品にお金を費やしてしまうところだが、初めてそのようなお金の使い方をしたいと思えた。

「7ルール」が終わると知った時は、とても悲しかった。
私の周りにも、「あの人はなぜ、あんなにも仕事できるのだろう」「なぜ毎日楽しそうなのだろう」と思える人たちが必ずおり、プライベートを覗き見したいと密かに思っていた。
7ルールに出てくる女性達は、きっと身近な人に置き換えるとそのような存在の人達に密着して、私達に届けてくれていたのだと思う。

それに、7ルールに出てくる女性達も、実は私たちとなんら変わらない生活をしているということがわかり、少しの安心感を覚えた。
仕事で嫌なことがあったとしても、テレビの女性達を見るたびに「私も頑張ろう」と思えたのだ。
とても励みになっていた番組だけに、別れを受け入れるのに少し時間がかかった。

私だけのルールってなんだろう。
そんなことも、いつか考えていきたいと思う。
その時には、毛塚千穂さんの今回のルールにあった、「残業代は動物に返す」というルールを、少し拝借させて頂くことになるかもしれない。

そんな気持ちが続くように、これからも背筋を伸ばして文章と向き合っていきたい。

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