嫌われ夜景
ハッキリとは覚えていないが、最近、やんわり嫌な夢をよく見る。
最悪な目覚めという程でもなく、かといって、もちろんスッキリとしているわけでもない。
ただ、なんか嫌な夢なのだ。
今朝目覚めたとき覚えていたのは、何度も見た事のあるようなないような、綺麗な夜景の映像だった。
夜景は好きだ。ヒトが頑張っている、生きている、いのちの光とも言えよう。特に都会のビルの灯りは。
朝食を食べる頃には、だんだんと、夢のなかで夜景を見るに至った経緯が思い出された。
たしか……たしか、誰かに嫌われて、離れていって、ひとりになって、ここしかないとたどり着いた場所だったのだ。
ひとりになりたくて、なってしまって、夢の中わたしは夜景がよく見えるその場所へ赴いたのだった。
夜景をみて心が落ち着いたとかそんなのは無かった。覚えてないけど、どうしようもない虚無感に襲われて見たくなったのが夜景だったんだなと。
他人の夢の話って正直心底どうでもいいし、たいしたことないんだよね。だけど書いてしまう。絶妙に嫌な気持ちで目覚めたのに、同時に忘れられない美しいものも見てしまっていたから。
夢占いとか好きだけど、別に今日はいいや、って思ってる。