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sumika 〜10th anniversary THE MOVIE〜

sumikaの映画が公開された。やっと見ることができる喜びと、これできっとじゅんちゃんの映像を見るのは、4人の映像を見るのは最後になるんだろなという寂しさを一緒に持って映画館に向かった。この先はネタバレを含む映画の感想をつらつら書いていこうと思う。


映画が始まってすぐ4人の名前が順番に出てきた。3番目にJUNNOSUKE  KURODAの文字。
もう4ヶ月。いや、まだ4ヶ月しか経ってないのに随分会ってないような。心に空いた穴が埋まることはこの先もきっとないんだろうなと思った。
セッションパートは3人になってから撮られたものだった。ハマスタの後だったのか、片岡さん鼻声で歌ってて、なんか新鮮。じゅんちゃんのギターフレーズが聞こえる!?と思ったら、フレンズの太郎さんが弾いていた。嬉しい。太郎さんはハイトーンコーラスだけじゃなく、ギターもとっても上手なことに改めてビックリした。何より昔からsumikaのコーラスしてくれてる太郎さんが弾いてくれたことに絆というか縁を感じて嬉しくなった。やっぱりこの曲のこのギターここに必要だよ!って思うところいっぱいあった。曲のアレンジで言うと『Lovers』のアウトロのアレンジがいつもは3拍子なのに、今回4拍子にアレンジされていて新しい!と思った。今まで何度も聴いたこの曲がまた新たな一面を見せてくれて感動した。

私がsumikaを知って、好きになったのは、今から9年ほど前。小川さんが加入するちょっと前。だからおがりんが入った時のことはよく覚えている。sumikaベースじゃなくてキーボード入ったんだ!しかもイケメンじゃん!と当時私はTwitterに呟いた。そのイケメンは加入わずかでsumikaの臨時ボーカルとなる。元々前のバンドでボーカルをやっていたおがりんがsumikaでコーラスとしてやっていくことを決めた背景を聞き、相当の覚悟のいるものだったんだと改めて思った。入ってきた当時のおがりんって今ほどいじられキャラではなかったし、どちらかというといつもシュッとしててかっこよくて凛としてるイメージだった。尖ってたとかそう言うことではなくて、雰囲気がちょっと2枚目って感じ?だんだんライブとか配信でモノマネとかボケとかするようになって、やわらかい雰囲気になっていったんだなと思う。sumikaにおがりんが入ってからsumikaの音楽の幅はものすごく広くなって変わったし、おがりんもsumikaに入ってすごく変わったな〜と思う。最年少ながらsumikaのためにどうしたらいいかをおがりんなりにたくさん考えて、たくさん行動したおがりんは改めてすごい人だと思った。

今までのライブの映像がいくつか流れたが、その中でも1番グッときたのがSALLY.e.p リリースツアーの『まいった』。ラストの大サビからじゅんちゃんと片岡さんがユニゾンで弾くアウトロ。このライブの大阪行ってたから、本当に懐かしすぎてああ!戻りたい!!!って心の中で叫んだ。このツアーからライブハウスの動員が1段階上がって、ファンが増えたなということが目に見えて分かったライブだった。この頃のsumikaにしか出せないものがここにはあったし、個人的に思入れの深いライブだったから本当に泣きそうになった。あと、単純に名曲すぎる!ライブで『まいった』聴きたい〜!ってなった。

映画の中で印象的だったのは片岡さんといしわたり淳治さんの対談。「1から10まで全部書くのが作文。作詞は4だけ書いて1〜3の過去に何がったか、5〜10の未来に何があるのかを相手に想像してもらう」ということをいしわたりさんから教わったとあった。物事があった順に1から10を書いたものは特定の誰かの日記でしかなく、余白を持たせて相手に想像してもらうことで個々の背景とリンクしてより共感できる歌詞になるのだと思った。改めてひとりひとりに届く歌詞を書ける人ってすごいと思った。

元々ハマスタ前に公開する予定だった映画だから、ハマスタの映像もじゅんちゃんのことも映画には無いんだと思っていた。あくまで10周年に向けての映像。でも、それだと本当の意味でsumikaの10年間ではないなと思っていた。
少しの暗転の後、片岡さんがポツリポツリとじゅんちゃんのことを話し始めた。名前は出してなかったけど、すぐじゅんちゃんの話だって分かった。小川さんが「そればっかり考えちゃう」。荒井さんの口からようやく「隼ちゃんがいなくなった。ハッピーエンドは無くなった」と。この言葉に辿り着くまでにどれだけの悲しみがあったかは私達には計り知れない。片岡さんの「今までsumikaに関わってくれた全員の物語の結末がバットエンドになることだけは避けたかった」の言葉になんて心が強い人なんだと感じた。フロントマン。映画の中で、三国志に例えると片岡さんが諸葛亮孔明で荒井さんが劉備だと言っていた。闇の中を切り裂くのはいつだって孔明の考えだ。それを支える仲間がいて初めて一人前になれる。荒井さんが片岡さんの言葉で「またハッピーエンドを目指してもいいんだと思って心が少し軽くなった」と言っていて、片岡さんの言葉の力はすごいなと感じた。ちなみに私は三国志だと小川さんは曹操だと思う。とっても強いのにお酒飲むとわけわかんなくなって暴れちゃう人なんですけど。笑

テンテンファイナルでじゅんちゃんが楽しそうにギターを弾いている姿を見たあたりから涙が止まらなかった。そこからテンテンテン。WOWWOWで放映されたライブ映像はとても楽しい気持ちで見れた。けど、映画は4人でのライブ映像をたくさん見た後のハマスタのライブ映像だったから、余計に寂しくなっちゃって、ずっと泣いていた。不意打ちで流れたリハ映像の荒井さんの「これって撃ち方は普通の銃と一緒ですか?」にクスッと笑ってしまった。

sumikaのこれまでの10年。私はそのほとんどを見てきた。活動休止期間の話や戻ってきた時のライブでのこと。知っていることも多かったけど、初めて聞く話も多くて驚きや気づきの連続だった。
悲しいことも辛いこともたくさんあったし、これからの10年だってとても大変な道だと思うけど、彼らが歩みを止めることはきっとないと確信が持てた。

また10年経ってこの映画の続きが見たいと思ったsumika 〜10th anniversary THE MOVIE〜だった。

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