MOROHAというジャンル
MOROHAに出会ったのは大学生の時だった。何きっかけだったかは忘れちゃったけど、ギターが1本、マイクが1本という異色のユニットに驚いた。そして、曲を聴いてもっと驚いた。アコギ1本とは思えない繊細で重厚なギターのメロディに1回聴いたら忘れないパンチある声のラップ。今まで聴いたどのジャンルにも当てはまらない"音楽"だと思った。ギターのメロディもとても秀逸で頑張って練習してみては挫折した。
2月4日umeda TRAD。
初めて見る生のMOROHAは想像していたものとはまるで違った。"音楽"だと思っていたMOROHAは、どちらかというと"芝居"に近いと思った。1曲目からとんでもない熱量で飛んでくる言葉は感情剥き出し。その言葉に寄り添うような優しく力強いUKさんのギターメロディ。バンドや歌手だと哀しみや怒りの言葉がメロディというオブラートに包まれ、少し和らいで聴き手に届く。でも、MOROHAにはメロディというオブラートがない。哀しみも怒りも、もちろん優しさの言葉もそのまま真っ直ぐ飛んでくる。気づいたら涙が溢れていた。その曲の物語に一瞬で惹き込こんでいくアフロさんの表現力に脱帽した。途中アフロさんの口から「MOROHAはヒップホップでもロックでもバンドでもない。MOROHAはMOROHAだ。」という言葉があった。まさしくその通りだと思った。どのジャンルにも当てはまらないMOROHAの音楽はとってもかっこいいと思った。
だからMCのあの緩さにとても安心した。ちゃんと外すとこ外してケタケタ笑ってる2人も見れたのが嬉しかった。
またあの熱のたっぷりこもった言葉を浴びに行きたいと思ったライブだった。
最後に、今年の10月に閉まってしまうumeda TRAD。高校生になる数日前にライブを見に行った思い出深い箱。ありがとうございました。