小説「宇宙犬マチ」 最終話
十八 最終 マチ
僕には、おかあさんとおとうさんという家族ができた。おとうさんも、僕の存在をより大切に思ってくれいているみたい。しばらく、打ちひしがれて、落ち込んでいたおとうさんは、悲しみを胸に持ちつつ、なんとか体調を整えて動き出した。おかあさんの分まで……。
僕はその後も地球と人類の動向を調査し、その成果を宇宙司令に報告を続けた。研究は確実に良い方向に動いていた。世界中の人たちは、手を取り合ってウイルス対策に挑み、共存を図れる体制を構築し、つまらない諍いもなくなっていった。