四国一周RTA6日目(最終日) ~軽とズッ友1460km~
最終日の朝、車中泊にしては身体が軽い。
この環境下で身体が休ませ方を覚えた証拠か…。
時計に目をやると8時、今まで4~5時に起きて早朝出発を繰り返していた。
それに比べたらとてつもなく優雅な朝である。
しかししまった、水もコーヒーもない。
自販機に向かって財布を取り出す、所持金、15056円。
詰んだ。
重度のカフェイン中毒であるワイ、コーヒー抜きの朝は20%の力も出せない。
とぼとぼ引き返していると、温泉に明かりがともっている。
恥を忍んで両替してもらうしかない!
快く了承してくださった、本当に不甲斐ない…。
トイレに迷い込んでいたミヤマクワガタと戯れている暇があるんだったら昨日のうちに両替しておくべきだったな、ウン。
こんなこと、いつまで続けるかって?
できることなら、この世からいなくなる直前までしたい。
くっさいこと言っといてもう体力はつきかけている、どんな移動手段であれ日本一周する人たちって心から尊敬する。
最終回とうたっておきながら、帰路に向かう消化試合なのでエピローグ感覚で見てくださいな。
最後に向かうのは「うだつの町並み」
このルートなら多少走ったところに「かずら橋」がある、名所も名所だ。
なんで行かないかって?高所恐怖症だからに決まってるよな。
youtubeで見れば見るほどヒュンとする、どこがとは言わないが。
なあに、また行きたくなった時に少しくらい巡る所を残している方がいいさ。
また行くかは知らないが。
なんて思いながら田舎道を走らせること1時間弱、到着。
来 て み た
…おう、まあ来てみたよ…。
この5日を耽りながら、なんて映画みたいな散策にはならない。
最後まで駆け抜けて、今こうして文字を書いてやっと耽ることができた。
…でもまいったな、祝日明けのせいかだーれもいない、さびしい。
昔は連休のごった返した観光地が大の苦手だった、ディズニーとかUSJにも全く興味を示さなかった。(半泣きで拗ねるレベルだったらしい)
今は…そういうのも悪くないと思う、人は変わる、多少。
体験か…男、女の話はあまり書きたくないけど、ある種の繊細な色に対する感覚って女性には及ばないなあと感じる経験を何度もした。
また誰かと一緒に来たらするかもね、今は全く考えてないけど。
店がやってないってことはつまり、見終わるのも早いわけで。
まあ旅の終わりなんてこんなものか…とふらっと最後に商店に寄る。
『お兄さん暑いだろうに、さあさ中入ってお茶でも飲みんさいな』
うわぉ、この旅一番の愛を感じた…あんがとばあちゃん、少し話そうぜ。
中で休ませてもらいながら、315年近くにも及ぶ蔵があるほどにここの歴史が長いことを教えてくれた。
ここは綺麗そうだから、そんなでもないのかな。
『ここはまあ…223年くらいかね』
全然歴史があるじゃないか!だとしたら凄いなこの保存状態!
改修をする際にも極力当時の材質や経年度合いを再現しているらしい。
恐れ入る。
ただ、例にもれずここも相続の問題に頭を抱える人が多いそうだ。
みーんな都会に出てしまう、連絡もなしに家族ができて消えていく。
ワイも自分らしい生き方が確立されるにつれて、地元と少し距離が空くようになった気がする。
帰ってあげよう、少し面倒でもと自省した。
ばあちゃんの顔にはそんな気持ちにさせる説得力があった。
流石にここまでしてもらって、ジュースの一本も買わないわけにはいかないよなと見繕っていると
『あ~ええ、ええから!そんな気使わんで!』
と、無償の愛すぎるだろばあちゃん。
どうぞ長生きしてください。
ようし元気になったぞ、話し込んだから正午にさしかかりそうだがこういうタイムロスは大歓迎だぜ。
鳴門まで一直線だ、アッちなみに渦潮はもう何回も見てるのでみません!(藁)
2日目に訪れたコインスナックが右手に見えて、一周した事実を嚙みしめる。
さらば徳島、後生の別れじゃないさきっと。
鳴門も抜けてしまい、いよいよ四国ともお別れの時が来た。
ここからはちょっと番外編、淡路島へ入る。
今や「陽」向けのリゾート化が進む淡路島…そうらしい。
知人から古い街並みがギリ残っていると聞いたので向かうことに、つまり途中までは下道を行く。
向かうは「洲本市」
…古い街並みがあるとは聞いたがどこにあるのか、どういう名前なのか聞いてないんだが…。
ま、なんとかなるさ。
とりあえず橋を渡って下道へ入ろう、そしてご飯だご飯、も~~~今度の今度の今度こそしっかり名物にあr
…
……
……….
もうやめようかな、行き当たりばったりの旅。
出発前に少し食べすぎの日々を過ごし、ワイにしては少しお腹が出ていたはずなんだけどもう骨よ、骨。
メシまで縛りプレイをしているつもりはないぞ、そんな実績解除いらん!
そしてなんかこう、この記念館、めっちゃノリがパリパリピーポーしている。
なるほど、こーいう雰囲気になったとは聞いていたが、その通りだ。
こんな陽光線を浴びていたらワイ、粉微塵になっちゃう…。
『ワイトもそう思います』ほらワイトもこう言っている事だし…。
仕方ない、多分淡路島PAで最後のメシかな。
もういこう、お腹も、精神も、溶けた。
で、一応洲本に来てみたんだけど…あれ?そんな街並みあるか?
温泉街にも来てみたが、いや違うな、ここは整備されている。
結局パリパリピーポーに占拠されたのか、淡路島よ。
無駄足だったかと諦めて高速に向かおうとした最中、見えた!
クッソ古そうなアーケード、ワイの大好きな匂いがプンプンするぜ!
最高だ…完全に世代が移行している…。
ネリネリウォークタイムだ…覚悟しろよ…。
歩いてみると、これまた面白いアーケードである。
ワイが入った方の通りが一番古く、大きな十字路を越えると少し新しくなり、さらにもうひと越えすると現代風のアーケードへ変わる。
比較用に写真撮っているかと思いきや、一番新しい通りの写真が一切ない。
ワイ、欲望に忠実すぎる。
いやあ、最後の最後に大収穫だった。
容量64GBのメモリーカードがいよいよ根を上げそう。
最後に向かうのは淡路島PA、本州へ戻るための最終過程。
ここからは道が混み出しちゃうから、高速道路で帰路につく。
17時半、家に着く、倒れる、ガッツポーズ。
計5泊6日、1460kmの四国一周、生還。
えー完走した感想ですが、次行くとしたら電車で巡りたいです。
悪いエヌワン、お前じゃ車中泊は無理だ。
あと日本の夏を身体に再び叩き込むには、うってつけの旅でした。
そうだったな、死人が出る暑さだものな、そりゃそうさ。
次はキャンプにしよう、それも秋に。(伏線…?)
これにて「四国一周RTA~軽とズッ友1460km~」は終了です!
前回のおよそ倍、前回に引き続きつたない記事となりましたが、お付き合いいただきありがとうございました。
バカなので近いうちにまた旅に出ます、どうぞ暖かくない目でも構いませんので、また見てやってください。