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夢の距離

夜毎、ベランダから月を眺める
日中には吹かなかった、
湿ってひんやりした風が
肌をかすめていく

乱視じゃなかったら
もっとくっきり視えるのだろう
一抹の悔しさを味わう

都会の空は狭くて高い
田舎の空は広くて低い
いつもそう感じる

どちらがいい、という訳ではなく
伸ばしたら手が届きそうで
それはまるで人が「夢を見る距離」
のようであった

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