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対岸の傷

忘れたくないことも
忘れられないことも
いつの日にか
「そんなことあったっけなー」
くらいの距離間になればいい
決して泳ぎ切ろうともせず
素足で渡ろうともせず
そっと眺める、
川の向こうから
そうしたらきっと
自らを締め付けていた
呪縛が時を経て泡沫となり
ゆっくりと消えていくはずだ
そうなったらいいなって、
膝を抱えて願っているんだ


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