司法試験受けるなら予備試験で

弁護士という職業に対する「食えない」という嘆きは、特に近年耳にすることが多い。

かつては法曹界のエリートとして憧れられ、安定した収入が約束された職業であった。

しかし、今、業界全体が供給過多に陥り、その華やかなイメージとは裏腹に、厳しい現実が待っている。

けれども、その中で一筋の光として浮かび上がるのが、予備試験合格者だ。

このルートを選ぶ者は、法科大学院に通うことなく司法試験に挑む。

その結果、コスト面でも負担が少なく、かつ、試験の難易度を超える優秀さが求められる。

彼らの存在は、まるで荒れた市場の中に咲く一輪の花のように、確実に需要をつかんでいる。

たとえば、予備試験合格者の数を見てみると、2018年にはわずか350人だったが、2022年には550人に増加している。

そして、その需要も、同じように年々増加し、2018年には300人、2022年には500人と、供給が追いついていないのだ。

一方で、全体の弁護士供給は増え続け、2022年には40,000人に達するが、その需要はまだ35,800人

ここに、予備試験合格者の希少価値と、その専門性への評価が明確に現れる。

法科大学院を経ずに司法試験を突破した彼らは、ただの弁護士ではなく、高い専門性と実務能力を兼ね備えた戦士である。

彼らの存在が示すのは、弁護士全体が「食えない」時代にあっても、その中で確実に需要をつかむ者がいるという事実だ。

冷たくなる市場の風を感じながらも、自らの実力でその風を逆転させている。

そう、予備試験合格者とは、まさに厳しい時代の中で選ばれし者たちなのだ。

果たして、すべての弁護士が食えなくなる時代が来るのか？

それとも、選ばれた者だけが市場の栄光を手にするのだろうか。

その答えは、彼らの歩む道の先にある。