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エドワードギボン「群衆心理」
この本はタイトル通り、群衆の心理について書かれた本だ
フランス人によるフランスの群衆について書かれた本であり、日本人には当てはまらないと思われるかもしれない
しかし、今や日本は独立した個人の意見がゆるされている
「おれはこう思う」「いや、それは違う」と言っても逮捕されたり、村八分になったりしない。
言論の自由は保証されている
著者のギボンが生きていた時代のフランスと文化や時代の違いはあるにせよ、個人の言論や思想が許された状態という点では一致している
しかし、個人が群衆と一体化したときそんなものは吹き飛ぶ
いかに個人の自由が保証されていても、群衆になったとたん個人は群衆という生き物の細胞の一つでしかなくなる
この文章は評論やエッセイではない
正式な論文として発表された
発表されてから100年以上経ってもまだ売れ続けるということはそれだけ普遍的な価値や洞察があるということの証左である
皆さんが群衆を相手にしなければならなくなったとき、あるいは操作しようという時
この本は必ず役に立つはずだ
特に最後の方で国家や民族が衰退、消滅するときのことについて、書かれているがそのまま今の日本にもあてはまっている
この論文には堅苦しさや、読みづらさはほとんどない
かと言って、ビジネス本や自己啓発本のようにスカスカでもない
読み終えると群衆の習性が分かり、対処する助けになるだろう