#55 プロフェッショナル
「ぼくらは位置について 横一列でスタートを切った」
私のカラオケでの得意曲「Progress」の歌いだしです。
NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」の主題歌です。
今日は、昔からの知り合いのプロフェッショナルに触れた話です。
毎年、何家族かで宿泊に来てくれる3人家族の奥様。ここではAさんと呼ぼう。もう知り合ってから30年以上経つだろうか。
簡単に言えば根っからのいい人である。ずっと幼稚園で働いている。
仕事っぷりは見たことがなかったが、こういう人が子供を育てるには向いているのかな~と漠然と感じていた。
さて、そのAさん家族が遊びに来るとき、知り合いの何家族かが集まって宿泊する。とても賑やかな宿泊になるのである。
年に1回会うか会わないかのメンバーもいて、酒を酌み交わしつつ大人同士大いに語り合いたい!
しかし長い付き合いで家族ぐるみの関係である。大人の時間だけというわけにはいかないのが現状。時には自分の子供以外と遊ぶ展開になることもある。
私は自分の子供のと遊ぶのはまだ何とか遊べるが、他人の子どもと遊べるかは、その子供の「人柄」次第である。年齢はどうであれ、その子供に年齢相応の魅力があれば遊べる。だけど年齢相応の振る舞いや言葉遣いが出来ていいないと極めて後ろ向きな気持ちで遊ぶことになる。
私はその日、小学3年生男の子と小学2年生(「チームすき間世代」と呼ぶ)と遊んだ。このチームすき間世代は幼稚園生の遊びでは満足しない。ただし中学生などのように大人と対等に成立する遊び方はまだ難しい。
その日はカードゲームで遊んだ。私はカードゲームならまだギリギリ耐えられる範囲。ただ選ぶゲームのつまらなさと、子どもたちの狡さ、マウントを取る態度。とても楽しい時間とは言い難かった。
翌日。その日は屋外活動。
その日はAさんとチームすき間世代が3人で遊んでいた。
何をしているのかとみていると、やっているのは「動物物まねクイズ」である。
1人が動物の物まねをして、残りのメンバーが当てる。正解すると急いで入れ替わって次の人が物まねをする。テレビであるクイズ番組のような雰囲気。しかし誰と戦うわけでもないので急ぐ必要もないが、走って入れ替わり物まねをする3人。
特に私はAさんの真剣度に目を奪われた。
タヌキはタヌキ、ゴリラはゴリラ、いずれもジェスチャーも大きく、特徴を捉えている。そして何より本気なのである!
すごい…。
その姿をAさんの中学生の娘が遠くから動画撮影。
私「お母さんすごいね!」
娘「面白いですね(笑)。」
その姿は特別な何かではなく、母親の日常の姿なのであろう。
ゲーム終了後、私はAさんに尋ねる。
私「ああやって子どもたちと遊んで面白いんですか?」
Aさん「面白いよ!」
私「何を考えながらゲームやってるんですか?」
Aさん「どうやったらうまく伝えるかなとか、でもあんまり簡単すぎたらダメかなとか!」
仕事ではない日常の中で、他人の子供に真剣に向き合って遊べるAさんは本物だと感じた。これこそプロフェッショナルだ!
もし近くにAさんが勤めていたら私の子供を通わせたいと思った。
Aさんがいるから人が来る。人を呼べる!客を呼べる!
これこそプロフェッショナルだ!
こういう人が教育に多く携わってくれると良いなぁと感じた瞬間でした。
本日もお読みいただきありがとうございました。