古村猫海

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黒部市美術館「たねをとばす」展

黒部市美術館「たねをとばす」展行ってきた。 受付で展示作品カラー図版入りのリーフレットをもらった。 小川幸一〈赤い球体 №12〉展示室では作品に接近してピンクのグラデに気を取られていたが、帰宅後図版を見て、桃のような立体感に気付いた。 佐直麻里子〈スケッチ16〉草むらが描かれている折りたたまれた紙が壁面に密着していない部分があり、浮いた部分が空調のせいで規則的に揺れている。人間の体温で動きが変わらないか近づいてみたが、空調の風のほうが強く、変化はなかった。 自然でも風があるの

    • メタンフェミン

      メタンフェミン新型コロナウイルスピロリ菌ラッシュHPVアベノウイルスRSウイルス空間識失調肺炎球菌インフルエンザウイルス天然痘ウイルスサルモネラ菌ノロウイルスアデノウイルススピン報道オーバーツーリズムグリホサートネオニコチノイドコンビニ犯罪アベニパウイルスジカウイルスサリンレジオネラ菌フィッシングメール歯周病菌ソンタクウイルスPFOSアスベストライノウィルスSARSウィルスエボラウィルスイヌ呼吸器コロナウイルスブタ血球凝集性脳脊髄炎ウイルススピン報道四アルキル鉛ビスフェノール

      • 朝日町立ふるさと美術館

        朝日町立ふるさと美術館行ってきた。 展覧会3つ同時開催中。 《富山県洋画連盟新川地区会員展》 〈壊されたビル〉戦禍も想像するが、解体途中で放置されてから時間が経過した雰囲気もあり。画面上部の空が明るく、建物にも光が当たっている。 〈野晒し〉橙色の鉄骨が積み重なり放置され錆もある。鉄骨が錆びる経時変化も見たくなる。 〈Rainy〉(M6)白黒の段差? 近づくと横断歩道と分かる。渡り終えようとする人の足も見える。暗い中雨が打ち付けている。白線にはっきりと白さはあるが塗料の凹凸や経

        • 高岡市民美術展

          高岡市民美術展行ってきた(先月)。 (洋画)〈夢の続き〉破壊された建物。背後に巨大観覧車。 お? 最初の展示室(彫刻)にも同じモチーフがあった。〈孵化(未来への伏線)〉こちらは破壊された建物の上にメリーゴーラウンド。 いずれも建物はガザまたはウクライナで見ている現状と同じ。 2点出品されていなければ特記しようとしなかった。 (工芸)〈悠久のほほえみ〉肖像画だが? 画面の下方に川崎中央とか書いてある。近づくと消印だった。絵全部が切手を貼って描かれている。切手画。こういうジャンル

          庄川上流産廃処分場

          質疑応答では、計画見直しを求める意見が相次いだ。特に遮水シートの経年劣化や破損などで浸出水が地下水に混ざる可能性があるのではないか、26年の埋め立て期間が終了した後の管理を心配する声が多かった、という。 遮水シートはプラスチックだから必ず脆くなるし、浸出水を集めて基準を満たす水に処理してから庄川支流六厩川に放出するとのことだが、基準内であれば放出するということ。 事業計画書 https://alt-mizuhashi.com/document/business_plan/ 環

          庄川上流産廃処分場

          滑川市洋画連盟展・滑川市日本画連盟展

          滑川市立博物館「滑川市洋画連盟展・滑川市日本画連盟展」行ってきた(先月)。 〈水辺のコンサート〉シュルレアリスム。遠くから見るとヤコブの階段が空に伸びている。近づくと鍵盤だった。しかし空中にロマネスク風回廊がうっすらと見えている。 〈時を経て〉水辺に面した工場の裏手。増築したような部分の横壁面が斜めに見えているが、そこにある窓の上辺が屋根の傾斜と平行でない。工場の内側に向かって勾配天井となっている。こういう面白い構造なのか現場に行って確かめたくなった。ちなみに電車の車窓から見

          滑川市洋画連盟展・滑川市日本画連盟展

          やはり伊藤若冲「白象群獣図」はプロジェクションマッピングだった【確信】

          前回、伊藤若冲「白象群獣図」がプロジェクションマッピングであったという仮説を提示したが、その時点では妄想であった。 プロジェクションマッピング自体を伊藤若冲が発明したとでもいうのか? しかしこの度、「写し絵」なるものが江戸時代に隆盛していたことが、分かった。 (https://www.jstage.jst.go.jp/article/eizogaku/68/0/68_109/_pdf/-char/ja) オランダ渡来と思われる幻燈が18世紀後半には見世物として広まった。関西で

          やはり伊藤若冲「白象群獣図」はプロジェクションマッピングだった【確信】

          伊藤若冲「白象群獣図」格子画

          佐藤康宏氏著『絵は語り始めるだろうか 日本美術史を創る』 驚いたのは、プライスコレクション「鳥獣花木図」が伊藤若冲作ではないこと。え~~っ、NHKで散々若冲作と喧伝され、被災地へ貸し出し美談まで報道されていたのに。 「白象群獣図」が真作、「樹下鳥獣図」が工房作、「鳥獣花木図」は作者不明模倣作と。 ところで本書表紙にはその真作「白象群獣図」(部分)が印刷されている。実物は方眼の1辺が9mmということだが、印刷では5mmなので約56%に縮小されている。 この900頁以上の大部を読

          伊藤若冲「白象群獣図」格子画

          芦雪贋物にひっかかる

          佐藤康宏氏著『絵は語り始めるだろうか 日本美術史を創る』第9章 真贋を見分ける 三節 真贋の区分 では、浦上玉堂・伊藤若冲・曽我蕭白らについて本物と贋物の比較を記したうえで、「最後にひとつの試験をしよう。」と、長澤芦雪の「海老図」左側のページに図13と図14(いずれもモノクロ図版)が並べられ、どちらが本物でどちらが贋物かを問うている。正解はめくったページにある。 伊勢海老の体は図13のほうが濃く塗られている。 尾は、図14のほうがプリプリとしている。 ムッ、図14の海老の目が

          芦雪贋物にひっかかる

          入善町下山芸術の森 発電所美術館「寺林武洋展LIFE」

          入善町 下山芸術の森 発電所美術館「寺林武洋展LIFE」行ってきた。 館内に入ると作家さんが公開制作されている。発電所跡の館内を描かれているようだ。 展示の作品を見ていくと、道路標識の丸ゴシック文字が印刷のようにきれいに描かれている。これはちょっと、文字に着目して拝見することになるかも。 広島市安佐南区の風景。自分なら肉眼でこう遠くまで細かくは見えない。デジカメを使えば、普段見えないものも見えるようになるが、作者はよほど視力が良いのだろうか。 入館者の方と作家さんが談笑をされ

          入善町下山芸術の森 発電所美術館「寺林武洋展LIFE」

          「海と生きる 記憶をたどる物語」展〈追補〉

          〈追補〉いえいえ、小学校舎が斜めになっているのは、画面枠がずれているのでもなく、超現実でもない。作者たちが制作前に東日本大震災(大津波)のレクチャーを受けていたとすれば、その凄まじい力が巨大な小学校舎をも傾ける脅威として表現されたのではないか。そういえば、作品の一つには、斜めになった校舎の下に津波で流されてきた家屋とも思えるものが描かれていた。

          「海と生きる 記憶をたどる物語」展〈追補〉

          黒部市美術館「海と生きる 記憶をたどる物語」展

          黒部市美術館「海と生きる 記憶をたどる物語」展行ってきた。 昨年秋に黒部市民等対象に当展への作品募集のチラシをもらっていた。(2023年9月25日締切) 生地小校舎を描いた作品が2点あったが、いずれも用紙に対して校舎が右肩上がり、つまり水平線が斜め右上になっている。写真を撮る時にカメラ右側を下げるとこうなるが、絵でこの発想はなかった。どういう意図があったのだろうか。今年の地震を踏まえてなら分からないこともないけれど、昨年描かれたはず。 その生地(黒部市生地地区)について、11

          黒部市美術館「海と生きる 記憶をたどる物語」展

          西田美術館「ART BOX 画家中坪弓子 肩に雨降り 日は背を照らす」展

          西田美術館「ART BOX 画家中坪弓子 肩に雨降り 日は背を照らす」展行ってきた。 まず1階通路で松本昌子さん人形展。作家紹介のお顔はどこかで拝見? その下にCHICOさんのコンサートチラシが。 はいはい。以前にお二人の対談動画を見たはず。 「試着をご希望の方は受付へ」 ? 人形を試着? 違います。その左にアクセサリーがあった。 壁のディスプレイは、百貨店のショウウインドーを思い出す感じ。   奥の展示室に入ると、暗い。左奥には人形?  「こんにちは」 作家さんのようだ。お

          西田美術館「ART BOX 画家中坪弓子 肩に雨降り 日は背を照らす」展

          第41回富山県高校生の平和作品展

          2月10日、第41回富山県高校生の平和作品展に行ってきた。(筆記用具=鉛筆を持ち込まなかったのでメモせず。以下一部不正確かも) 会場に入るとまず、新湊高校1年生の作品がまとまって展示。作品の下に制作意図などを記した紙が貼られているが、字がきれい。帰宅してから新湊高校って、書道教育に力を入れているのかと検索してみたが特に何も出ず。(注:書道コースのある高校もある) 高校生の字は汚いという、自分に寄せた先入観がそもそもおかしいのか。 富山北部高校の作品群。情デ(情報デザイン科

          第41回富山県高校生の平和作品展

          「前衛」写真の精神:なんでもないものの変容

          『「前衛」写真の精神:なんでもないものの変容 瀧口修造・阿部展也・大辻誠司・牛腸茂雄』千葉市美術館 富山県美術館 新潟市美術館 渋谷区松涛美術館編 赤々舎 2023年   「ヴァルター・ベンヤミンは~アジェがそれまでの写真から「アウラ」を剥ぎ取り、」「一方、アジェの写真に対象そのものの「一種の物のけ」を感じた瀧口は」「瀧口がベンヤミンと同時期にほぼ同じことを感じ取っていたことは驚きである。」 アウラを剥ぎ取ったら一種の物のけも剥ぎ取られるのでは? いえ、まずアウラって何? ア

          「前衛」写真の精神:なんでもないものの変容

          『高松次郎 リアリティ/アクチュアリティの美学』より、高松次郎《題名》

          大澤慶久氏著『高松次郎 リアリティ/アクチュアリティの美学』水声社、2023年 高松次郎《題名》という題名の作品。第一印象は、やっちゃったな。塗料を床にこぼして、こりゃ拭くのが大変だ。ウエスウエス、溶剤溶剤。 1斗缶から赤ペンキがあふれ出て、結構な範囲で木の床にこぼれている。本書にはカラー図版で1971年の初回バージョンが載っている。が、再制作に伴いいくつかのバージョンがある。このカラー図版のバージョンをver.1.1とする。 その構想時に描かれたものと思われる《ドローイング

          『高松次郎 リアリティ/アクチュアリティの美学』より、高松次郎《題名》