愛されるために「かわいい」を使い倒す時
「なあ、聞いてよ。うちの息子の反抗期が酷いのよ…。」
年配男性のHさんがメソメソしながら私に話しかけて来る。
私は「またか!」と呆れながらも、つい「そうなんですね…。」と話を聞いてしまう。無視したい。Hさん、話長いし。
でも、無視すると罪悪感がつのる。なぜなら、この年配男性Hさんはいつも聞いてほしい事があると泣きマネをするからだ。
大手企業で役員をやっているHさんは全身全霊で哀れっぽい雰囲気をまとって話しかけて来る。
社会的なステータス、高額なお給料、幸せなそうな家族、都心の