最近の記事

全ての才や材というものは

恋とか愛とかそういうものは多くの人にとって大事なものらしいけれど、私はそれがなんなのかどういう気持ちなのかよくわからない。まあわからなくてもいいだろう。それほど気にしてなかった。 けれどもここ最近、私は知ろうとしていないだけなのではないかと思うようになった。多くの人の大事な思いを心のどこかで馬鹿にしてきたのではないか。これはいわゆる逆張りというやつなのではないか。と思うようになった。急に恥ずかしく思えた。 そこから今まで触れてこなかったいろんなものに触れた。王道のラブソン

    • 大きくなる

      砂埃がまきあがって じゃりの味がする 唾を吐き出す そこを誰かに見られて はじめて恥ずかしいと思う でこぼこカードのおいわいを、 すこしちいさいカンカンに入れる。 私は少し大きくなる 春の花で団子を作ったり 大好きなぬいぐるみを砂に埋めたり シャカシャカのシールを交換したりする 私は大きくなる 大きくなる 神社で待った友達は私のことを 忘れてしまった 大好きだった先生は 大事な事をなくしてしまった 私のそばでささやいていた 秘密のともだちはもういない 私は

      • どこで何が捻れたかわからず今も痛みを抱いたまま眠る

        焦っているのかも 『あの頃には戻れない』の意味がだんだんわかってきてた気がする みんな変わってしまうのだろうか 私も変わってしまっただろうか 私だけがいつまでも変われずに ガキみたいな頭でいるような気がしているけれど 変わらなければならないのか 変わってしまっていいのだろうか 私の中の何かは壊れてしまわないだろうか 怖くてならない なんのために? 誰のために? 変わらないといけないの? このままでこのままでいさせて 覚さないで 冷まさないで 苦

        • 150円の価値

          お腹を満たしてさあ美術館だ。とずんずん歩いていると女の子に声をかけられた。「150円くれませんか?」見た感じ小学校1年生くらいだろうか。周りには割と人がいたのになぜ私なんだと思った。もっと気前の良さそうな人がいただろうに。 「何に使うの?」 「あそこのフクレルで遊ぶのにお金が足りひんからくれませんか?」 フクレルは小さな鉄道博物館のような施設だった。私にはそれほど面白そうな場所には見えない。 「お母さんお父さんはいないの?」 「お父さんはいーひん。お母さんは引っ越し

          夜の波の音は地球の寝息みたいに聞こえる

          夜の波の音は地球の寝息みたいに聞こえる ずっと朝日が昇り続けたならば世界は平和だったかもしれない 水面近く低く飛ぶ鳥が愛おしく美しい 水たまりの中に森のが映っている。それを大事そうに飲む鳥が水たまりに切り取られている 地面に寝転んで空を見上げる。まるで別の世界に来たみたいな気分。 雲が大きい。空が広い。 砂浜の形は変わり続けている。私たちが生きていようといまいと。けれど私が歩いてできた足跡が砂浜に刻まれる一瞬があったということも紛れもなく事実である。 モラトリア

          夜の波の音は地球の寝息みたいに聞こえる