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小学校教員が足りない。実際どうしてるの?
スクールアシスタントとして勤務してから、3ヶ月。
毎日、子ども達の「困った」に対応する仕事。
世の中では、先生が足りないと騒いでいる中、実際はどのように対応しているのかを紹介します。
勤務校では、3組の担任の先生が9月から産休に入ることが判明。
産休の代わりに入る先生がいない!?
私は、校長室に呼ばれました。
「9月までに常勤講師が見つからなかったら、授業を担当してくれないか」
本当に先生がいないのです。
常勤講師は、正規教員と全く同じ仕事をこなします。
見つかれば、その方にお願いすればいい。
しかし、見つからないと…どうするか。
探すしかないので、
身の回りの授業ができそうな先生に声がかかります。
今回はそれが私でした。
校務が担任業務をし、私が授業をするという体制を取りたいというのです。
これまで関わってきた3年生なので、やりやすさがある。
どの子が何が苦手でどんな子なのか分かる環境の中で授業ができることは、とてもやりやすい。
授業を持ちたいという気持ちは十分にある。
一方で、
不登校になるかもしれない娘がいる。
最近、好調に登校している。
娘に相談し、今後の働き方に了解を得てくれたので、
私は、授業を担当することにしました。
そして、
もし、娘が家にいることになったら、
もし、適応指導教室に行きたいといい出したら、
その時には、私が対応しなくてはならないことを校長先生に伝えました。
そうなったら、授業はできませんと。
それでもいいといことになり、
結局、9月から授業のみを担当することになったのでした。
校長先生から電話がかかってきた!
しかし、
その産休に入る予定の先生が、6月中旬急に体調を崩されてしまったのです。よく考えれば可能性は十分にありましたが、あまりにも急だったのでびっくりしました。
急な展開に、周りの先生方は大忙しに動き出しました。
級外の先生方、上の先生達が、立ち替わり授業に入り出しました。
各先生は、これまでどのようにしてきたのかを確認しながら授業をします。
当然ながら、スムーズには進みません。
プリントやテストの授業が増えていきます。
そんな環境に子ども達も不安定になっていきます。
喧嘩や争いごとが増えていきます。
担任の先生が変わるという変化についていけない多動の子もいます。
それらの様子を毎日、サポーターの立場で見ていました。
そんな日々を1週間過ごした頃。
校長先生から電話がありました。
「明後日から、もしくは来週の月曜日から授業に入ってくれないか。」
「ええええーーー!?明後日ですか…!?」
すぐに答えることはできず、1日考えさせていただくことにしました。
そして、すぐに返答できなかった私の心のブレーキが何なのか自己分析をしました。
結局、9月から授業をする可能性が高い。
年間指導計画でやるべき授業の内容は決まっているため、授業を今から展開しても後から展開しても教えるべき内容量に変化はない。
後から始めると時間的なゆとりがなくなる。
躊躇する理由は、
あまりにもいきなり過ぎて、私の覚悟ができていないだけでした。
結局、私は一晩で覚悟を決め、電話をもらってから、明後日から授業を受け持つことにしたのでした。
こんなことってあるの!?と周りの先生方からかなり心配されました。
しかし、私はこのような経験がないので、
「まずはやってみよう」という単純な気持ちと、
「目の前で困っている環境を目の当たりにしていて、何かの役に立つのであれば」と。
あれこれ考えず、まずやってみようと思ったのでした。
SAとして勤務でも、立場が変わって授業を受け持つことに
1年契約で市で採用のSAをしていたとしても、
私のように、
県採用の体育補充講師も兼ねてすることになったり、
急に、授業を担当するスクールティーチャー(ST)という非常勤講師になったり。
新年度がスタートしてから、3ヶ月しか経っていないにも関わらず、
私の立場は、どんどん変わっていきました。
そして、校長室に呼ばれ、スクールサポーターの退職届を書くようにと言われるのでした。
周りの人材に声をかけるしかない
学校現場は、明らかに人手不足を感じます。
その現状の中、欠員が出たら、職員室中が大慌てなのです。
そして、教員免許を持ち、経験があるという条件を持った人材に声をかけていきます。
いない場合は、知り合いの人手教員免許を持った方はいなかと聞いてもらう。
とにかく、身近にいる先生に声をかけるしかないのが現状です。
結局、欠員の穴埋めをするために使われてしまうのが常勤講師や非常勤講師になります。
働きやすさや給料面、契約内容のなどの配慮が少なく、とにかく穴埋めをするように迫られてしまう。時期や時間的な余裕も少なく、急です。来週から、来月からと。
これらの体制に不満を持つ講師の先生は少なくありません。
私が急に講師の先生方に声をかけられたり、心配された理由の1つです。
とはいえ、私は、3年生の子どもたちと楽しい日々を送り始めたのでした。