誰か、この考えを止めてください
私が大学生になって学んだ一番大きなことは、
「人間には向き不向きがあり、どれだけ努力しても届かない世界がある。」
凡人だとは薄々気付いていたのだが、
大学生にして辛い現実にぶち当たる毎日。
だからこそ、自分の強みで勝負するしかないのである。
私には、どれだけ努力しても何かを修得したという経験がない。
向上心はあるのだが、どうしても飽き性な自分、衝動的な自分を
コントロールできず、気づけば3日坊主が終点駅である。
そんなどうしようもない自分にも、ありがたいことに先天的といいますか、
才能といいますか、人よりも愛されることが多い。
すぐに人に気に入ってもらえる、好感を抱いてもらえる。
いわゆる人たらしという奴だろうか。
人たらしである自分はたくさんの恩恵をこれまで受けてきた。
自分で手に入れたわけではないからこそ、大学生になって、
すぐに愛されてしまう自分が嫌になってきた。
なにより、もっと自分の実力を、自分の努力で
後天的に獲得したいと切に願った。
高校時代に親しくさせていただいた、同級生は
努力を重ね、指折りの難関国立大に進学した。
天才だと周りは言うけれど、
確かにもともとの地頭の良さはあるのだろうけど、
私は彼の努力をマジマジと見せつけられた。
彼に畏敬の念を感じると共に、努力しているようで
ちっとも学力が上がらない自分は無力感に苛まれていた。
彼は私に慕ってくれていたが、天性の愛されキャラは何の努力で
獲得したものではない。大学受験中は、いつも才能と努力の限界について考えてしまっていた。(勉強に集中するべきなのに….)
就活を前にした今、私はどう生きるべきか迷っている。
自身の武器を使うことは、とても卑怯なんじゃないかと考えてきた。
もっと自分の力で、何かをつかみ取りたい。
だけども、何度も自身の無能さを大学生活を通じて、
思い知らされた。悲しいけれど、世の中には死ぬほど
私より優秀で素晴らしい人間がいる。
ほんとは素直に、一人ひとりが社会に貢献できれば
素晴らしいことなのだと認めたいのに、
自分が優秀なリーダーになりたいのだと、
僻んで現実を直視できずにいる。
ガクチカに何を書けばいいのだろうか、
とりつくろった300字は、面接官の前で、
とりつくろった言葉で、芯の無い発声で、
簡単に見破られてしまう。
私はもう卑怯な手を使うしかない。
正直、愛されキャラというのもなぜなのか、理解できていない。
まぁ人間味があるおバカだからというのが本当の所なんだけど。
仕方がないけど、卑怯な生き方で生きていくしか、私に残された道は
無いのだと思う、大学3回生の秋でした。