Enter the blue spring(小説)#4
零斗「というわけで未来がフラグを建築したので後々回収されると思います。」
玲奈「へえ、御愁傷様。」
零斗「お前一応女だろ?何か女の子が喜びそうな言葉とか教えてあげたらどうだ?この世界のフラグ回収は必中だぞ?」
玲奈「私、感想とか興味ないから。『それってあなたの感想ですよね?何かそういうデータあるんすか?』って感じ。」
零斗「マジでそれ、じゃなかった。まあお前が頼れない以上仕方ないな。俺にできることはやった、頑張れ未来。」
玲奈「破局って青春スコアになるのかしら?」
未来「お前ら不吉なこと言うなよ!」
零斗「良いか未来、あの世界には八百万の神がいるらしい。つまりはそういうこと」
未来「神頼みさせようとすんな!?」
玲奈「というか、『それってあなたの妄想ですよね?何かそういうデータあるんすか?』」
未来「お前それ言いたいだけだろ!念のため未来予測させておいたけど、1周目でそれが起こる確率は驚異の85%なんだよ!てかおめえが余計なこと言うからうっかり想像してフラグ立ったんだけど!」
零斗「そうかそれはドンマイ。」
玲奈「もう○ねば?下手に恐れるより手っ取り早いわよ。」
未来「面倒臭いからって○ぬの提案するなよ!」
キーン!
未来「あ、やべ座らなきゃ。」
零斗「じゃあな。」
未来「ああ。とにかく、助けてくれよ?」
零斗「分かった分かった、何かあったら連絡しろ。」
未来「分かった。じゃあ頼むぞ!」
未来はそれだけ言うと自分の席に戻っていった。
玲奈「やれやれ。自分で想像して確率跳ね上げるとか馬鹿なのかしら。」
零斗「ああ、あいつの美的センスはイカれてるから、服が好きな子を彼女にした時点で大分アウトだなwまああいつ意外と運あるし、何だかんだこのアニメ(小説)の話数が40超えるまでは持ちソ」
先生「はいそこ静かに。さあ、目と目が合ったらログインレッツゴー(棒読み)」
零斗「……先生、最近総合の時間の導入雑すぎませんか?」
先生「だってこの時間に俺がいる意味なんてないだろ?」
一同「……」
先生「な?さあ行くなら早く行ってくれ。俺は一人寂しくここで待ってるから。」
玲奈「プッw可哀ソ」
先生「そこ静粛に!さっさとログインしろや!」
零斗「言われなくても勝手にする。」
ログイン!
二次元世界
清秀沢高校 女子ソフトボール部 部室前
玲奈「お、良い場所にリスポーンしたわね。」
玲奈は時間帯を確認すると部室の扉を開けた。
生徒「あ、部長!お疲れ様です!」
玲奈「どうも。今日も怪我とか熱中症はないようにね。それと、動画見せてくれる?」
生徒「はい!部長の指導のおかげで、フォームが良くなって投げやすくなりました。」
玲奈「それは良かった。それじゃ、今日も練習頑張ってね。」
生徒「アイアイサー♪︎」
玲奈「さて、第二の部活へ行きますか。」
回想
顧問「あのさ、玲奈さん、あの、あなた、薬やってませんよね?」
玲奈「へ?やってませんけど。」
顧問「あのー、非常に言いにくいんだけど、あなた身体能力男子並み…というか一般の男子さえ超えているの。」
玲奈「はあ、まあ、確かにそうかも?」
顧問「そう。だから、あなたにはーー
男子野球部に行ってもらうわ。」
玲奈「いや何故に?」
顧問「答えは簡単。誰もあなたに追い付けないから他の子が練習にならないのよ。それに玲奈さんはもっと強くなれる気がするし。だからちゃんと専門のトレーニングをして、玲奈さんにはもっと力を伸ばして欲しいと思うの。」
玲奈(まあ確かに、モンスターを食べて人間辞めてるんだし、ここではそれが顕著か。)
「分かりました。」
顧問「ごめんね~せっかく入ってくれたのに。」
玲奈「いえ、大丈夫です。その代わり、部長としてやれることはやらせてください。きっと何かできることがあると思うので。」
顧問「ええ、喜んで!」
???「そんじゃあ、この件は僕の指導で決まりだね~。」
玲奈「?そちらの先生は?」
松田「僕は松田 雄司!男子野球部の顧問さ!いやー、歓迎するよ!零斗が化け物なせいで、こっちも育成困ってたからさ。ほら、『化け物には化け物ぶつけんだよ~』ってあったじゃん!あんな感じ~♪︎」
玲奈「何かゆる~い雰囲気ですね。」(コソ)
顧問「でもゆる~い雰囲気できつーい練習させてるらしいから、頑張ってついていってね。」(ボソ)
松田「大丈夫!人間辞めてれば誰でもついてこれるから♪︎それじゃ、期待してるよ~。」
玲奈「部活掛け持ちって、やっぱり色々大変なのよね~。皆ー、来たわよー!」
NPC N「ああ玲奈さん!零斗部長が暴走してます!助けてください!」
玲奈「ええ…どうしちゃったのよ一体。」
NPC N「どういうわけか、部長の作画崩壊と一緒に、周りの色も抜け始めてるんです!」
玲奈「はあ!?あいつ一体どういう生き物なのよ。」
NPC A「やっべ!白がめっちゃ迫ってくるーー!」
玲奈「うわ、本当に零斗の周り…というか結構な範囲色が抜けてきてる。」
地面や空、様々な物の色が抜ける緊急事態。
零斗「WAWAWAWAWAWAWAWAWAWAWAWA!?」
玲奈「ああもう!何やってるのよあいつ!」
NPC T「ああ!危険ですよー!」
玲奈は走って零斗の元まで行き、零斗の頭を思いっきりバットで殴った。
零斗「はっ!?何だ、何が起こったんだ?」
零斗の暴走が止まった。それと同時に周りの色も元に戻る。
玲奈「はあ…あんた、一体どうしたのよ?」
零斗「いや、三年の先輩が彼女と一緒に受験勉強を頑張るって言って、龍我が『へえー、青春っすね~。』って言ったとこまでは覚えてるんだが…」
玲奈「絶対それでしょ原因。」
NPC N「ぎゃあーーー!今度は何か出てきたーー!」
玲奈「何よ?これ以上何が出るって言うの?」
モンスター「やめるんだ!」
零斗「へ?」
零斗は驚いた。
モンスターが急に出てきたのにもびっくりだが、何より驚いたのはそのモンスターの風貌だ。
マントとベルトを身に付け、全身が赤い、しかし顔は三角形。
顔の形を除けばそれはアン○ンマンそのものだった。
零斗「……はっ、また意識が飛んだ。てか、あいつ放送して大丈夫か、玲奈?」
玲奈「……」
零斗「おい玲奈!驚くのは分かるが戻ってこい!」
玲奈「はっ!あ、ありがとう。そしてさようなら。きっと偉い人に呼び出されるわ。それじゃ」
零斗「いや待て、もしアン○ンマン準拠の性格なら、話せばきっと何処かへ行ってくれるはずだ!おいそこのアン○ンマン!ここはいいから別の場所のパトロールを」
秘技 ブーメランクロス!
零斗「へ?」
スパーン!
校庭のベンチがモンスターのブーメランできれいに三等分にされた。
NPC A「うわあ!?あいつやべえ!皆逃げるぞ!」
玲奈「え?アン○ンマンなのにブーメラン使うの?」
零斗「いや流石にあれとは別物だと思うんだが」
モンスター「僕、ブーメランマン!」
零斗「いや意外と近い!?というか割と凶暴だなお前!今何でベンチ切った?」
モンスター「破壊は我が故郷の文化さ!」
零斗「いや別物!?本家とコンセプトが違え!?」
玲奈「ま、別物だとしても、バーサーカーを見過ごす訳には行かないわ。」
零斗「そうだな。というか故郷あるんだ……」
鉄の騎士レイダー、ログイン!
零斗「お、変身か。じゃあ俺も。」
ラビットザウルスレイダー、ログイン!
零斗・玲奈「インストール。」
ローディングレイドシステム!
レイダー!
零斗「さて、早速攻撃。」
ズバズバズバズバズバズバ!
大量の針がモンスターに向かって飛んでいく。
モンスター「うわ!?何をするんだ!レイダー!」
零斗「あ、そこはバイ○ンマンじゃないんだ。」
玲奈「それ以上はアウトよ。マジで。」
モンスター「クソ!暴力的な奴らだ。」
零斗「いやお前もな?」
モンスター「こうなったら~逃げろー!」
零斗「あ、おい!待て!」
玲奈「コラ!待ちなさい!」
モンスター「ゲ、追い付かれる!?こうなったら、ブーメラ~ン、パーンチ!」
モンスターは近くの校舎の柱をブーメランパンチで砕き割り、大量の瓦礫を落とした。
零斗「おっと、道を塞ぎやがった。」
玲奈「面倒なことするわね、あいつ。」
モンスターは瓦礫で道を塞ぐと、その向こう側へ走って逃げていく。
零斗「このままだと逃がすぞ。」
玲奈「ええ、分かってる。召喚!」
鉄の騎士「ソードー!」
玲奈は自分のモンスターを召喚した。
玲奈「この瓦礫全部壊して。」
鉄の騎士「ソード。」
玲奈は鉄の騎士にそう命令すると、鉄の騎士は瓦礫を巨大な剣で粉々にしていく。
零斗「これで通れるようになったな。」
玲奈「ありがとう、鉄の騎士。さ、追いましょ。」
鉄の騎士「ソード!」
零斗「俺は上から探す。玲奈は地上を頼んだ。」
玲奈「そうね。どっちが先に見つけるか、競争しましょ。」
零斗「フ、負けんぞ。よーい」
零斗・玲奈「スタート!」
玲奈と零斗は走り出し、次々と場所をチェックしていった。
玲奈「ん?あれは…」
玲奈の前方にあの三角頭が見えた。
玲奈「いや、アン○ンマン頭丸い……あ、でもあいつは三角か。じゃあまさか!?」
モンスター「しまったバレたぁ!?」
玲奈「無駄に高身長だったせいでゴミ箱に入らなかったのね。さあ覚悟なさい!」
モンスター「クッソー!」
ブーメランマンはごみ捨て場から校庭へと走り、臨戦態勢に入った。
玲奈「なるほど。広い場所で殺り合おうってわけ。」
モンスター「ああ、1対1、真剣勝負だ。まずはチャージだ!」
秘技 ブーメランチャージ!
玲奈「まずバフをかける、戦い慣れしてるわね。」
モンスター「からのブーメランクロス!」
ブーメランマンはブーメランを二つ投げて攻撃する。しかし玲奈もそれに怯まず、両手の剣でブーメランを切り裂いてブーメランマンに向かっていく。
モンスター「何だとー!ならもっと投げる!」
秘技 ブーメランの舞!
ブーメラン状のエネルギーが鳥のように羽ばたき、一斉に玲奈に向かっていく。
玲奈「チンケな技。」
玲奈はバリアを作り出してブーメランを防ぐ。
モンスター「このーー!」
秘技 ブーメランパンチ!
カキン!
モンスター「痛ったーー!お前、その壁張り強すぎんだろ!?」
玲奈「黙らっしゃい。」
TURUGECHARGE!
モンスター「なっ!?」
玲奈「バフをかけられるのはあなただけじゃないのよ。これで火力は2倍。」
剣が炎を纏う。
玲奈はモンスターに激しい斬撃をくらわせた。
モンスター「グハーー炎は四倍弱点ーー!」
玲奈「死して賢者となりなさい。」
必殺技 クロスドリルフィニッシュ!
モンスター「な、何かヤバそうだ。取り敢えず逃げ「ソードー!」へ?」
グサグサッ!
モンスター「ケホッ……!?」
突然の鉄の騎士の攻撃にブーメランマンは吐血する。
玲奈「ちゃんと対策してるのよ?必ず殺す必殺技だもの。」
モンスター「お、おのれ…弱点だって言ったのに……!」
玲奈「ハアアアアアア!」
玲奈はパンチで壁を歪ませ、ドリルのような形状にしてブーメランマンに突撃した。
モンスター「グエーー!パンチで倒されるとは……バイバイキ」
玲奈「言わせねえよ?」
モンスター「ぎゃーーあーー!」
モンスターは息絶えた。
零斗「はあ…はあ…そっちの方が早かったみたいだな。」
玲奈「ええ。競争は私の勝ちね。」
零斗「そうだな……ありがとう。」
玲奈「良いわよ別に。ジュース奢ってくれれば。」
零斗「フッ、現金な奴だな。何が良い?」
玲奈「そうねー……」
季節外れの暑さの中、零斗と玲奈は飲み物を買いに一緒に歩いていった。
ゲームルール
このゲームはマルチプレイも可能です。家族や友人と一緒に、この世界を楽しもう。
次回予告
玲奈「そういえば、レオンって未だにアレ続けてるわけ?」
零斗「そうだな、多分続けてるぞ。」
玲奈「あいつ、快人にバレたらどうするつもりなのかしら?」
零斗「さあな、俺にあんな趣味はない。リスクを背負ってまでそんなことをする意味は分からん。」
次回 enter the blue spring 第5話 殺し屋レオン
次回も見てくれ。