小山田 浩子『工場 』

 また言葉の学校の講師の作品。これが新人賞受賞作。藤野可織、佐藤究に続いて、ちょっと気持ちの悪い感じの作品を書く小説家ばかりが講師になっている。この作品は藤野可織のようなくっきりはっきりしたホラーではなくて、いろいろと微妙というか、混ざっているというか。現実のままならさが書きたいのか、不思議な話が書きたいのか、どっちなんだろう。この混ざった感じがこの人の現実なんだろうか。