ドイツ戦を観て思うこと
まずはじめに、ABEMAさんに大感謝を伝えたい。ワールドカップ放映権獲得していただいて、そして全試合無料放送という太っ腹神対応していただいて、本当にありがとうございます。
ウマ娘のおかげ、という声もあるが、それよりも何よりもサイバーエージェントの藤田社長の大英断なのでは。素晴らしい。ITがメディアも取っていく、大きな流れは変わらない。朝日もそのうち、サイバーエージェント傘下になるのか(笑)
そしてサッカーの話。ドイツは大好きな国だが、ことサッカースタイルだけは、好きになれない。ブラジルをコテンパンにしたときも、日韓で勝ち上がったときも、勝ったとはいえ前回のグループリーグ最終戦も、どれもイメージとしてドイツの「いやらしさ」を徹底する。今回前半であったような、ラインを上げていって、ジワジワとなぶり殺すような試合運びだったり、戦車のような畳み掛ける攻撃だったり、相手がイヤなことを必ずやってくる。
さすが優勝4回。当然ながら強豪国。とはいえ、今回のドイツは少し身体が重いようにも感じた。攻めあぐねている雰囲気はあった。そこを、日本代表は、こじ開けた。
前半開始。久保くん先発は嬉しい。ドイツに散々潰されたが、良い飛び出しもあったし、次以降で、ぜったいスターになる。今回は堂安に譲っておこう。オリンピック世代の活躍は、本当に嬉しい。
耐える時間が続く。日本がアジアの格下相手に戦っているときと同じような、デジャヴ。ベトナムに負けた試合があったが、ポジティブに捉えればサッカーはジャイアントキリングが起こるのだ。そう、いつものアジアvsヨーロッパのときのような、悲壮感や硬さがなかった。ヨーロッパリーグでの活躍は伊達じゃない。とはいえ、なかなか厳しい時間。
前田のオフサイドはガチ判定。でもその後の権田のPK献上は、厳しい。今回のワールドカップは、ファウルに超厳しい。VARもオフサイドテクノロジーも大活躍で、審判の基準が大幅に変わっている。これに対応できている国は、今のところないのでは。ファウルに厳しく、すぐにイエローカードが出る。選手保護は共感する。でも、「副審いる?」テクノロジーへの過度な依存は、根源的なものから遠ざかることになるのでは。
何とか0-1で凌いだが、正直言って、前半の戦いを強いられ続けるのは、辛いと思った。変えるなら早く変えたほうがいい。でも、森保監督は今まで、そういった冒険をしなかった。心の奥底で、「またどうせ型にハマった交代劇か」というネガティブな感情が湧き出てくる。
ところが後半開始から、久保に変え冨安を入れた。久保くんがいなくなるピッチは寂しい。あの破格のプレーヤーは、成長して欲しい。中田や本田を越える、スーパープレーヤーになり得る!おおっと、久保くんに気持ちが入り過ぎる。冨安もケガの不安を抱えながらとはいえ、かなりの英断。つまり、4バックから3バック(5バック)への大胆な変更。カナダ戦で試したとはいえ、かなりの勝負。あれ?森保監督らしくない?
その大胆な采配が大当たり。前半ほとんど自陣でしかプレーできなかった日本が、前を向く。プレスラインを上げる。サイドも使える。スペースもできる。途中交代の三笘が冴える。22分にドイツのギュンドアンとミューラーが抜けてからは、日本の時間がめっちゃ増えた。なんか入りそうな気がする。なんか入りそうな気がする!
いろんなシミュレーションをしたに違いない。そのうち、前半0-1というのもあっただろう。とはいえ、シミュレーション通りに行くはずはない、と普通なら思うはず。真面目な日本人選手ならでは、それを全員で信じ込んだか。一枚岩とは、まさにこのこと。森保監督の真価は、ここにあるのかもしれない。チームを、一枚岩にする。言葉で語ること、文字で書くことは容易い。その実践が、如何に難しいことか。その継続が、如何に難しいことか。
指揮官やコーチ陣との信頼関係が成し得た結果。声を揃えて、「総力戦」「みんなで」「全員で」といえる。こんなことは、日本にしかできないのではないか。注目されていなくても、期待されていなくても、個を押し殺し、批判に耐え、やるべきことを粛々とやり抜く。武士のような。
もしこのドイツ戦の試合運びが、森保監督の超長い伏線だったとしたら、ものすごいことだ。逆転できない、交代はいつも後半15分、戦術がない、などなど。いろいろ強い批判があった。それを受け止め咀嚼し、あるいは無視して、凡夫を装った。それがこの日のための準備だとしたら、ものすごいことだ。
いやはや、書き切れない。一日経った今も、興奮冷めやらない。ドイツ戦ほどとは言わずとも、コスタリカ戦の準備も万端だろう。コスタリカは7失点で敗れた。戦意喪失しているとは思わない。向かってくるであろう相手の隙を突いて、ドイツ戦以上の勝利を期待したい。
まずはコスタリカ!その前に、今日は韓国ウルグアイ戦!サウジ、日本に続け〜
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