雨の匂い、天気の匂い、季節の匂い。
雨の匂い、天気の匂い、季節の匂い、夜の匂い、空気の匂い……
私たちの周りには、さまざまな匂いで溢れている。
外に出てみれば、夏の湿った青い匂いがする。
匂いについて話すと、わかってくれる人と奇妙な顔をする人がいる。
田舎で育った私はおそらく空気の匂いに敏感で、でも同じ環境で育った人でも感じていない人がいる。
私の記憶は匂いと結びついていることも多々ある。
夏の湿った夜の潮の匂いをかげば、浴衣を着て出店を回った花火大会の帰り道を思い出す。
ぴんと張った冷たい冬の空気は、1人たたかった受験勉強を思い出す。
夜の匂いは懐かしさと寂しさを、
明け方の匂いは新しく始まることへの期待を、
昼間の匂いは楽しい出来事を、
夕方の匂いは少しの疲れと夜へ向かう哀愁を。
匂いにはいろんな感情を思い出させる力がある。
感じることができる幸運を噛みしめる。
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