見出し画像

婚活を始められないわたしの話 6

 今日、美容外科クリニックに行ってきた。
 大掛かりな手術をするつもりでカウセに行ったのだけれども、「正直元が難しく、どの施術もうまく適応しないかもしれない」と言うことでそちらの見積もりを出してもらえなかった。

 歯列矯正はアンカースクリューなし抜歯4本で4年くらいしているけど、結局コンプレックスの口元は下がり切らなかった。かといって、ほんとうは2年で終わるところを、断固動かない歯があったせいで4年かかっているので、アンカースクリューありの方が良かったのかは何とも言えない。そっちにしたら6年くらいかかっていたかもしれない。

 自然恋愛が訪れない理由をいくつか挙げてきたけれど、隘路にすぐに落ち込む性格も、発達障害的な特性も、全部置いておくとして、もっともなんとかしやすいのは外見のはずだ。ただこの外見すらもどうにも高難易度だ。とにもかくにも元が悪いのだ。
 
 たしかにまあ、努力が足りなくてちょっと太い。それは認める。それでも昔よりは大分マシになって、身長-110に近い体重に落ちた(ある時何もしていないのに1か月で3キロぐらい落ちただけだけど)。
 とはいえそこから7年近く、暴飲暴食をしようがダイエットをしようがほぼ同じ体重をキープし続けているので、私は中々自分のホメオスタシスに勝つことができないらしい。これは、たぶんもうふつうに克己心の問題だ。

 どちらかといえばそれ以上に骨格がひどい。身長は普通だけど脚が短い。先祖代々のO脚。普通よりはややマシな外見のはずの両親の、そこまで良くないほうのパーツを集めて生まれてしまった顔。男性ホルモンが多めの荒れた肌。サロンに10回以上、それからクリニック系の全身脱毛に7回通っても一切薄くならないムダ毛ども。
 同じお金をかけても、変われる子と変われない子がいる。お金のかけようがない子もいる。わたしみたいな。

 唯一、人より手が美しい(比較的、だけど)。白くて少し骨張っていて、指が長い。手にはそこそこ気を使っている。ネイルをするとかえって肌の白さが霞むから、爪は形を整えるだけ。指の遣い方は繊細に。ハンドクリームは必ず毎日塗る。クソ指毛はこまめに剃る。

 それは元がきれいだからやる気が起きるのだ。
 顔面には私のやる気を起こさせる要素が何もない。

 もう完全に記事にする価値もないただの愚痴だけど、とはいえわたしの場合、物理的に外見をどうにかして、外部的に恋愛に開かれた人間になっていく方が、この「婚活すらできない」問題の合理的な解決になる気もしているのだ。
 100万単位でお金がかかるけれど、結婚相談所に行ったって似たような話だし。

 ああ……
 カウセ、もう一件行くか……。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?