
趣味的作曲教室の見つからなさ
作曲をしたいけれど何からどうすればよいのかわからず、ひとまず教室や先生を探そうと思ったのが4年前。
DTMにも関心はあったけれど、ピアノが好きだったので、まずピアノで作る方法を習いたくて教室を探してみたところ、あまりに少なくてちょっと面食らった。
自宅から移動時間1時間以内で探していたからかもしれないけれど、見つかるまで3~4か月近くかかってしまった。
DTMやソングライター系の教室は結構たくさんあるのに、ピアノでインスト曲を作る大人向けの作曲教室は本当に見つけづらかった。
どうしてだろう。
単に先生が少ないんだろうか。
需要が少ないからだろうか。
もしそうならどうして需要が少ないんだろうか。
例えば絵画教室や写真教室、陶芸教室などはもっとたくさんありそうだし、カルチャーセンターには大抵講座がある。
創作するという点で、美術と音楽ではとっつきやすさが違うのだろうか。
作曲をし始めてまず感じたことの一つが、よく言われることかもしれないけれど、「作曲は語学における作文と似ている」ということだった。
自分は外国語学部だったこともあり、いくつかの外国語を学んできた経験からそう感じた。
演奏が朗読やドラマ、譜読みは読解、耳コピ(聴音)はリスニング。
で、作曲は作文に似ている。
単語を覚えて、文法で語順を知って、語を並べて思いを伝える文章をつくる。
音楽のジャンルがいろいろあるように、言葉の表現も、日常の話し方、ビジネス会話、恋人や子どもとの話し方、スピーチなどいろいろある。
書き言葉も、小説や詩、エッセイ、論文や契約文などたくさんある。
単語の羅列でも意味は通じたりするけれど、それはブロークンな表現にとどまりがちで、豊かな表現のためには語順が大切になる。
語順、つまり全体を知るためには順を追う・・という、時間を必要とするので論理性が要る。
これが作曲がとっつきにくい理由なのかなぁ・・。
でも絵や造形作品だって創作過程では論理性がいると思うのだけど・・。
日曜画家人口と、日曜陶芸家人口と、日曜作曲家人口では、
やっぱり圧倒的に作曲をやっている人が少なそうな気がする。
数で考えても意味ないかもしれないけれど、
「趣味で作曲をやっている人」と出会える機会が少ないのは残念に感じる。
携帯電話にカメラが搭載されてから写真を撮る人が増えて、写真でコミュニケーションがとれる時代になった。
同じように、もっといろんな人と、その人の内側から出てくる音でつながり会える機会が増えたらいいな、と思うのは、私には作曲友達がまだいないから。
作曲を始めてみてもう一つ実感しているのが、
自分から出てくる音楽を聴いて、今まで知らなかった自分に改めて気づくことができるということ。
自分の音楽を作る楽しさを知ることができる作曲教室が、もっと身近に増えればいいのにな、と思う。