〈136〉運営内容の公表
設備及び運営に関する基準に明記されています。
保護者や地域社会に対して放課後児童クラブの運営内容を適切に説明する必要があると。
筆者の放課後児童クラブでは、この視点が抜け落ちて、というか、最初からありもしなかったのだと思います。
新旧支援員間でも何の引き継ぎもありませんでしたし、何の方針もマニュアルも資料もありませんでしたし。
おたよりは発行していましたけどね。内容を見れば、それだけでは不十分なことは明らか。
そもそも学童保育が何のためにあるのかについて、自治体から保護者への説明も皆無。
結果、数十年前の子どもを"預かる"から子どもを"育成支援する"に変わっているにも関わらず、前者の認識のまま踏襲する自治体。
自治体職員は育成支援について学びませんから、現場の支援員と乖離して当たり前。
支援員による保護者への入所説明も、全くもって足りていなかったのだと、今になってわかります。
いや、学童保育とはねと説明しようとしたら、そこまで言う必要はない、書く必要はないと自治体職員に止められたんですよ。
説明していないのだから、そりゃ知るわけありませんよね。
だから保育園の延長だと思って、同じように利用しようとなりますよ。仕事が休みだろうが来るし、子どもの気分で来るし、望むこと全部叶えろと言うし。
でも、それは知らない保護者が悪いのではなくて、知らせていない我々や実施主体の自治体の責任なのです。
何のために学童保育があって、育成支援って何かということや、その地域の事情に合わせた運営ってね、利用方法はこうですよ、実際の子どもへの支援はこうですよ、子ども達の様子はこうですよ、今後はこうしていきますよということを公表することが大事なのです。
この項目を受講した際、筆者の感想は、「公表していいんだ!」でしたからね。
昨年度まで「学童保育の本質、子ども達の様子を保護者も知れ!」という一心で、明らかにしようとするのを自治体職員にことごとく阻まれながら、毎月の手紙や入所時の説明書類の中に文言を書き加え、書き換え、削除されを繰り返しながら、少しでも現状を伝えようとしてきました。
手紙の中にコラムを作り、子ども達の遊び方や揉める様子を嘘偽りなく記しながら、支援員がどう介入しているか、社会性や倫理観の視点でどうしていくことが望ましいかを記載してきました。
削除されないように、言葉を選んで、選んで。
それでも大事な部分は幾度となく削除されてきましたけど。
文字で伝わらないのなら写真だと、今年度からは子ども達のありのままの姿を写真に撮り、手紙に載せるようにしました。
そんな陰でというか、何とか敵の目を掻い潜りながらみたいなことしなくても、きちんと説明責任果たせとなっているではありませんか。
ならば堂々と、来月の手紙には我々の育成支援について記載しようではないか。
コラムのタイトルは「学童保育は育成支援」
再度、放課後児童クラブの設置目的を明らかにし、昨年度までの自由意思・自己決定の重視から集団生活のための支援への軌道修正の明記する。
具体的な場面や支援内容を挙げて、支援員がどんな視点で育成支援をしているのかを書き記す。
さあ、無事に発行できるでしょうか。
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