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翻訳こぼれ話 | 余談ですけど
こんにちは。
余談ですけど...翻訳こぼれ話。
クリーンランゲージは、技法がやろうとしていることそのものは、さまざまな文化圏に対応できるユニバーサル技法だと感じています。
質問に使用されている言葉の要素が、存在、場所、空間、時間を問いかけるものに限定されているからです。
まずは存在。
存在を表しているのはbe動詞。
学校の英語の授業では、「〜は」と、be動詞の前にあるものと後にあるものをイコールで結ぶみたいな感じで習ったかと思います。
本来は、ある、いる、という存在を表しています。
堅苦しい表現だと「〇〇は〜として存在している」になるんでしょうかね。
普段は、「は」一文字で十分ですね。
あるかないかはそんな問題ではないですから。
しかし、クリーンランゲージで、あるかないかは大問題!
つづきまして、場所。
WhereとWhereaboutsがこれにあたります。
質問は...
どこにありますか?
どのあたりにありますか?
勘のいい方はお気付きでしょうか?
場所を問いかける質問にも、be動詞が含まれています。
「どこですか?」も翻訳としては成立します。
ただ、あるというニュアンスが含まれないため、クライアントが「場所を見つける」「場所を発見する」「場所を生み出す」ためのサポート力はやや弱くなるかなと思います。
私の実験では、ある、いる、をつける時の方がクライアントの反応が明らかによかったです。
クライアントに場所を問いかけて、「わかりません」とか「場所はありません」という答えが連発する経験がある方は、「ある・いる」をつけ忘れていませんか?
さて、次は空間。
関係性を問いかける質問や前置詞(日本語は助詞)がこれにあたります。
基本の質問では、間、を問いかける質問です。
時間にも関係します。
それから時間。
これは、非常にシンプルです。
過去、現在、未来という概念すら使用されていません。
クリーンランゲージに存在する時間は、前と今と後だけ。
前に何が起きますか?
前に何が起きましたか?
次に何が起きますか?
その後、何が起きますか?
とまあ、どんか文化圏でもだいたいは大丈夫なんじゃないかという概念しか使用されていません。
以前、アマゾンには、今と今日しか存在しない時計のない文化があるとテレビで見たことがあります。
その文化でも、前後はあるでしょうからいけるんじゃないでしょうか?
どうだろう...?
話はここからです。
技法はユニバーサル。
対して、それを説明する言葉の数々は、むっちゃ英語!
それは英語でしか伝わらない!英語にしかない!という説明の数々。
当初、私、かなり悩みました。
そして10年待つことに決めました。
自分がクリーンランゲージやシンボリック・モデリングを理解できたと思うまで。
きっとその後、日本語がわかるはずだと考えたのです。
日本語の諺や言い回し、慣用句の中に、同じことを意味する言葉があるはずだと。
そうして今朝、そうやん!と浮かびました。
クリーンランゲージの特徴を短く説明できる慣用句がある!と。
「言質をとる」です。
言質を取る(げんちをとる)とは、相手から約束や確約を明確に受ける行為を指す表現である。 この行為は、後の問題や誤解を避けるために行われることが多い。
これ、めちゃクリーン!
ただし、この場合の言は、言語表現だけではなく、非言語の、つまり体が話す言葉も含みます。
そして、言質をとる目的は、その世界がクライアントの世界だからです。
ファシリテーターの誤解や決めつけ、ファシリテーターの望みで、その世界を運営しないように。
またひとつ、説明しやすくなりました。
では、また。
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