拝復 〜ありったけの愛を〜
ー あの2人の木陰に 佇むあなたへ
手紙、読んだよ。 何度も、何度も。
夏の風に気付いて、すぐ
あの天色のシートを探したでしょ。
それから毎日そこで空見てるの、知ってるよ。
本当は、夏が苦手なのにね。
私、雲に乗ってた。あなたの予想通り。
ハート、ドーナツ、コーヒーカップ型
全部、2人の好きなもの。
見つかりそうになったら
急いで濃いめの白に隠れたの。
あなたが淹れてくれた、カフェ・オ・レみたいな。
私にあの曲を、大地と風で伝えてくれてありがとう。
私を想い続けてくれて、ありがとう。
あなたの願いを叶えなかった、私からのお願いです。
今年の夏も、終わりをヒグラシが告げたね。
あなたには、その身体を心を
ひんやりした秋風から
守ってくれる手を見つけて欲しいの。
私には、できなかったから。
愛しい寂しがり屋さん。
あなたの巡る季節が、幸せを奏でないなんて
私には耐えられない。
ー あなたの笑顔が、温かさの中にありますように
ありったけの愛をもらった私より、
愛を知るあなたへ
この手紙は、EATALK MASK様の企画している、新マスク文庫、
七田苗子さんの小説「拝啓」の
「君」から「僕」への手紙
です。
前から、マスク文庫の企画自体の面白さにひかれていたのですが、今回、七田苗子様の「拝啓」を拝読して、
それをもとに製作された、ジユンペイ様の音楽を拝聴して
私も返事が書きたくて、書きたくて!
気持ちばかりが先走りましたが、これで応募できていますように。
文字数も、多いけど……。
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