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外来って、最近どうなっているのでしょうか?~データと政策をみる~

こんにちは。仕事で異動があり、なんだかバタバタしております。

前回は財務省のデータから、国が医療のことをどう考えているのか触れてみました。今回は厚労省の資料から、クリニックでの外来や病院の外来について、みてみようと思います。

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厚労省が抱いている方針は、前からまったく変わっていません。いきなり大病院に行かず、かかりつけ医:日頃お世話になる開業医の先生に相談してから、紹介状をもって大病院へかかりましょうとなっています。

皆様ご存じの通り、もし紹介状がなかったら、それだけで余分なお支払いが発生します。これというのも、医療費削減につながる政策の一環です。前回の診療報酬改定において、200床以上の特定機能病院と地域医療支援病院が対象となってました。

次回の改定では、200床以上の一般病院にしようとしているようです。この流れは、どんどん強化されていきますね。これによって出てくる影響は、多岐に渡ることでしょう。そこはまた改めて、、、

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ということで、最近の外来についてデータを見ていきたいと思います。というのも、かかりつけ医だろうが病院へかかろうが、コロナの影響というものは無視できないと思います。ここのデータをみていきますね。

今年10月発表になったデータをみると、やはり多くの方は不安と思っているようです。

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受診を控えた人というのは、15%だったそうです。医療機関において減少した患者数が、ざっくり20%くらいだったことを考えると、わずかばかり少ない印象ではありますが、しっくりくる数字ですね。

皆様へいかがですか?わたしは控え気味でした。

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レセプト件数で各種類別をみると、4~5月は20%くらいでしょうか。その後は10%くらいの減少のようです。これがひとつの基準値として想定できそうです。

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入院と外来を比較してみると、、、入院は右肩戻り(?)ですが、外来は戻りきってはいないようですね。経営的にみても、外来の回復は重要なポイントになるかもしれません。

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病院と診療所の外来比較です。この数字を見ると、、、なるほど診療所の方が患者さんが戻ってきているようです。

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診療所の診療科別でみてみましょう。かねてから言われている通り、小児科と耳鼻科はかなり厳しい数字ですね。どの診療科でみても、昨年と同じ数字までは戻っていないことが見て取れます。

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ちなみに売上という観点でみてみます。4~5月で10%強、7月までには5%くらいの減少というところでしょうか。

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この減少ダメージは、どうも診療所さんの方が大きいようです。診療科によってその数字は違っているとは思いますが。。。

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やはり患者さんの人数だけではなく、売上でも同じような傾向が見てとれます。

これまでのところ、今後さらに重要性が増であろう「かかりつけ医:クリニック/診療所」さんの数字をみてみました。

コロナによる影響は大変大きいことが伺えます。地域医療を支えてくださっている先生方はじめ、医療者の皆様に感謝すると同時に、「必要な医療と介護を我慢・先伸ばしせずに、しっかりと利用する」ことで、わたしたちも医療や介護の皆様を支えられるのではないか、なんて思いました。

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