そろそろあの曲の話してもいいかな?
どうもこんにちは・こんばんは・おはようございますcanna(なんか)です。
さっそくですがみなさん、この動画はもうご覧になられましたか?
表題の動画から派生した音MADです。
え、ネタ動画?と思わないでください。
めちゃくちゃ丁寧に作り込まれている、ネタの皮を被ったガチ作品なんです。
一般にカビキラーMAD(俗に言うカビキロイド)というとイコールゴリ押し、というイメージが強いですが、その先入観で聴くとものすごい爽快な裏切りを体感できますよ。
本題とは逸れるんでここでは深入りしませんが…
そんな「カビキライザー」の類する通称「マーシャル・マキシマッド」、今年の3月に投稿作品が急増しており、当方がこのMADを知ったのもその流れの中でのきっかけによるものです。
おっと、肝心の原曲の紹介をまだしていませんでしたね。(←茶番)
その動画とは、言わずもがなのこちら!
柊マグネタイトさんの「マーシャル・マキシマイザー」です。
動画が投稿されてから8ヶ月というタイミングでこの曲を取り上げているあたり察しがつくと思われますが当アカウント、この「マーシャル・マキシマイザー」に2022年4月現在、目下遅ればせながらのめり込み中なのです。
実は当方、この「マキシマイザー」が世に出た当初、よさげだなとは思っていたもののリアタイではそこまで聴き込んではいませんでした。
ただ!冒頭で紹介したMAD「カビキライザー」が出てきて、いきなり本家「マキシマイザー」のリバイバルブームが到来したわけではありません。
ここに至るまでに数々の派生作品が生まれて、それらをつまみ食いしていくうちに徐々に徐々に、本家にハマる礎が固められていったわけなんです。
今年3月に派生MADがちょっとしたブームになったのも突然のブレイクというわけではなくて、そこに至るまでの長い布石があったからこその起爆だったんじゃないかなと思っています。
今回はその作品群を、かいつまんで少し紹介します。
まずはこちらの動画から。
いよわさんの「マーシャル・マキシマイザー - いよわRemix」。
急に脱線しますがこちらの動画、昨年の「ボカコレ2021秋」に投稿された作品でして、その「ボカコレ」投稿作品を対象とした有志による簡易レビュー集「The VOCALOID Collection's Review ~2021 Autumn~」にて当アカウントが寄稿させていただいた楽曲になります。
総勢17名、紹介曲数134曲という大ボリュームながら1曲ごとの感想が140字以内というコンパクトさなので、気負わず読み進めるのには最適なレビュー集となっております!無料頒布中ですのでぜひお手に取られてみてください。
↑企画詳細
まぁこの作品に関する所感についてはレビュー集をご覧いただければと思いますので(←誘因)割愛しますが、これが投稿されたのが昨年2021年の10月。この時点で、中堅Pによるカバーが生まれていたという魚拓といえるでしょう。
続きましてこちら。
口みたいな栗しやがって
正真正銘、当方がマーシャル・マキシマイザーにのめり込む決定打となった動画です。公開日は本年2022年の2月14日。
いやこれすごいよ。まず完全オリジナル作画というのがいい。えてして有名曲の派生作品って、何か一つプロトタイプとなる踊ってみたとかが覇権を握って、それに追随したモーショントレース動画が拡がる傾向があるんで、こういうDIYな構成の創作物ってなかなかお目にかかれないんですよね。
しかもめっちゃアニメーションに躍動感あって、魅入る。
この動画がきっかけでこの作者の方の他作品もちらほら見させていただいてるんですけど、どれも独自の解釈と構成で、二次創作なのにオリジナル作品を見てるような新鮮な感覚を得られて楽しいです。
表題曲を歌っているAIライブラリ「可不」と、可不の声質ベースとなっている「花譜」とのデュエット作品。本年2月20日にYoutubeにて公開されています。
可不さんの声って、パキッとした感触であることの多い合成音声ライブラリにおいてとりわけふくよかで、時としてヘタウマ的な趣もあるのが魅力だと思ってるんですが、花譜さん歌唱を聴くとその傾向がより如実に感じられますね。
けして外れてはいないんだけど音程に忠実というわけでもなくて、コースアウトしないギリギリの範疇で絶妙に逸れる感じ。コケティッシュな歌いっぷりも可不さんにはない魅力。当たり前だけど人間味がある(VTuberですが…)
歌ってみたは数多くあれど「中の人」とのコラボというのはかなりレアなパターンなので、貴重です。
まさに真打登場!と当初は戦慄したものですがこの「花譜×可不」コラボ、わりと定期的に投稿されているみたいですね。
そしてその翌月、派生MADシリーズ「マーシャル・マキシマッド」の興隆が始まり、今に至ります。
かように投稿当初からコンスタントに派生作品を生み、年をまたいだ2022年現在なおも人気曲であり続ける「マーシャル・マキシマイザー」。
ここまで派生動画の紹介ばかりで本家そのものに触れてきておりませんでしたが、大元がすごいからこれだけの派生が生まれたというのは言うまでもないところです。
当方が思うこの曲のすごいところというのは、誰しもが大なり小なり持つ、もしくは過去に持っていた"厨二"のマインドを巧みに引き出し、焚きつける力を有しているという点です。
何かこう…いるじゃないですか。表立って"厨二"じゃないけど、そういうニュアンスとか表現には胸の内で惹かれている人って。この曲にはそういう"無自覚的厨二"を絡め取るエッセンスが所狭しと仕掛けられています。
例えば徹底して抽象的な表現に終始する歌詞観だとか、理解不能な語句の羅列を早口でまくし立てる展開だとか、サビ直前に入る「失敗!(Fail)」だとか。発音は英語なのに字面では熟語ってだけで、こんなにも"厨二"っぽくなるんです。このワンフレーズはあまりにも強い。
自分自身、この曲を聴いて「あれ、俺ってこんなこういう要素(Element)が好きだったっけ?」って自問したり。なんつって。
そんな我々の隠れた厨二魂のサムターンを巧妙に回し、心の玄関に忍び込んでくるような抜け目のない潜在力をもつ曲、それが「マーシャル・マキシマイザー」なのです。
とはいえ、繰り返しになりますがこの「マーシャル・マキシマイザー」については、初聴きからどっぷりハマったわけではなく、投稿から現在に至るまでの期間に生まれたあまたの派生動画を視聴する中で、徐々に本家の良さに気づいていった自分がいます。
「良い曲」「好きな曲」って、必ずしも一発で見抜けるとは限りません。何度か聴くうちに好きになる曲、ファーストインプレッションはさほどでなくてもブランクを経て聴き直したらまるで別の曲みたいにハマっちゃう曲、さまざまです。
今回のような、原曲そのものの聴き込みじゃなく派生動画の巡回による出逢い直しというのは自分にとってわりと珍しいケースです。
ことほどさように、点じゃなく線で、線よりも面で、ボカロ曲を探すことがより自分の"好き"に向き合えるんだな、と思いました。なんて。
最後に、ひとつ宣伝させてください。
マーシャル・マキシマイザーが好きって人は、ひとつ前の「アンプランド・アポトーシス」も聴いてくれ!!!!11
ここまで書いといてなんですが私、マーシャル~も好きですが「アンプランド・アポトーシス」の方がもっと好きです!!()
難解路線だった柊マグネタイトさんが"こっち方面"に舵を切った分岐点的作品。いやどっちが白でどっちが黒なんて言い切るつもりは毛頭ないんですけど俺は今の柊さんの方が断然好き!早口高速ボカロのお家芸、未聴の方は絶対聴いて快感の激流に打ちのめされてください。
ミリオンいってなきゃおかしいでしょこれ。(とりとめもない〆)
※サムネイルは紹介曲「マーシャル・マキシマイザー」より拝借しました。問題あればご指摘ください。
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