来週の相場見通し(3/27~3/31)②
1.欧米債券市場について
① 米債マーケット
私は、SVBショックの発生後、今回の件は政府の迅速な対応もあり、金融システム不安が抑制されたことで、基本的には一時的な金融ショックとなり、FRBの利上げ行動等にも影響を及ぼさないであろうと考えてきたが、今はその考えは揺れている。レポート①で取り上げたテーマである「合成の誤謬型の信用収縮」の影響が侮れない可能性があるからだ。米長期金利について言えば、3.0%~3.5%のレンジに下方シフトした可能性を60%、依然として3.5%から上下25bp程度の3.25%~3.75%のレンジの可能性を40%程度と考えている。
米長期金利が3.25%を割り込むと、3%割れをトライする展開もあり得ると考えている。下のチャートは、米長期金利の推移であるが、債券市場にとって、3.25%という水準はそれなりに意味を持つ。トランプ前大統領が就任してから、米金利は急上昇したのだが、そのピークが2018年10月の3.25%だ。ここで長期金利の上昇は頭打ちとなり、コロナショック後には0.3%台まで低下していくのだ。今回も今の所、金利が4%から低下して週末には3.279%まで低下したが、3.25%は割れていない。ここが割れるかどうかが、ひとまず大きなポイントになるだろう。
ちなみに、イールドカーブから想定すると、2年と10年の逆イールドの幅は、約70bpで推移してきた。足元では逆イールドが縮小しているが、元の70bp程度に戻るとなると、2年金利は3.7%程度なので、長期金利は3%でも不思議ではない。但し、2年金利は変動が異常であり、信頼性に乏しいほか、利下げ局面に移行するなら、これまでの70bpの逆イールドは意味を持たないことは注意だ。(下図)
それでは信頼性の高い30年金利をベースに考えるとどうだろうか?30年金利は、今回のSVBショック等の中でも落ち着いた動きだ。30年金利は現在、3.5%~3.7%程度で安定しており、レンジが下方にシフトしていない。10年と30年金利のスプレッドからすれば、現在の3.3%台の長期金利のレベルは、それほど違和感のあるレベルではない。但し、2010年代の10年と30年の平均スプレッドは80bpの順イールドであり、FRBの利上げ局面が終了し、利下げ局面に移行するなら、長期金利は3%割れとなるのだろう。
ターミナルレートはどうだろうか?先般のFOMCでは、FFレートは25bp引き上げられ、注目されていたドットチャートは昨年12月時点と変わらず、5.125%であった。しかし、今回のFOMCはほとんど何の意味もない。まず重要な点は、今回のシリコンバレーバンク破綻からの金融不安が生じていなければ、FF金利は50bp引き上げられていたかもしれないし、ドットチャートは昨年12月のレベルよりも上方シフトしていた可能性が高かったことだ。3/7のパウエルFRB議長の上院での議会証言は、そのくらいタカ派的であった。
そこに突如、SVBショックが発生し、FRBは困惑している。パウエルFRB議長は、「We do not know」と何度も言っていたが、これは正直な言葉だ。金融システム不安は決して起こさせないが、人々の金融不安の度合い、そして信用収縮がどういう規模で発生するかは、分かりようがないのである。これは、人々の感じる恐怖や群集心理にも関係する。分かっていることは、極めてシンプルだ。足元の米国経済は様々なデータから、依然として強い。インフレ圧力も根強く残っている。しかし、この先は極めて不透明になった。それだけである。FRBが現在、インフレ抑制という大仕事の最中でなければ、当然利上げなどしなかっただろう。これも確かだ。むしろ利下げをしていた可能性も高い。本来、銀行が破綻し、金融不安が発生し、FRBがBTFPという新たな流動性プログラムを用意し、実際に銀行がFRBから巨額の資金を借りいている状況というのは、金融市場に相当なストレスを生じさせている。利上げ効果よりも短期的には遥かに強力な引き締め効果を発揮している。だから、そのストレスを和らげるために、流動性を供給すると同時に利下げをするのが一番分かりやすいだろう。しかし、今回のFOMCでは、利上げを断行した。前週に行われたECB理事会で50bpの利上げを決定した。それは、世界の中央銀行が、過去1年間において「インフレを最優先」とした金融政策を行ってきた経緯があるからだ。中央銀行は市場から信頼されることが重要であり、まだSVBショックの波及効果が不明な時点で、あっさりと利上げを停止したり、利下げをしてしまえば、中央銀行のインフレ抑制への決意が疑われてしまう。だから、とりあえず利上げをした。それだけだ。そして、FOMCにおけるドットチャートも、先行きの影響が不明だから、とりあえず各メンバーは前回のドットチャートから大きな変更をしなかったのだ。だから、今回のFOMCは何の参考にもならないと思われる。今後の信用収縮の状況次第で、次回のドットチャートは非連続に急変する可能性があるのだ。
下の図は、FRBの状況を示している。これまでのインフレ抑制と景気という二項対立のバランスから、これからはインフレ抑制、景気、金融不安、信用収縮、金融規制、政府の銀行救済策のバランスを取る必要が出てきた。厄介だ。
そして、それは市場参加者においても同じことだ。色々と考慮しなければならないファクターは増えた。一段と難しいマーケット環境に見えるのだが、実はそうでもない。米国債投資においては、少なくとも以前よりも投資しやすいのである。米国債投資において、市場は以下のように考えている。
◆FRBは、以前より利上げをしにくい環境になった。
今回の金融不安の原因の一つとして、FRBが急激に利上げをしたことで、市場で短期金利と長期金利の大きな逆イールドが発生したことも影響している。更に大きな利上げを継続すると、再び金融不安が起こり得る。少なくとも、昨年のように1年間で425bpもの利上げが行われ、ターミナルレートが見れない状況ではない。遅かれ早かれ、もう利上げ局面の第4コーナーを過ぎている。
◆米国政治家からの圧力
FRBは批判に晒されている。急激な利上げが銀行破綻の一因になったことも批判の対象だが、適切な銀行監督が出来ていなかったことも責められている。そして米国ではいよいよ来年の大統領選がスタートする。バイデン政権においても、再選を目指すうえでは、優先順位がインフレ抑制から、経済の平穏さに移行する可能性がある。インフレが高止まりしても、ピークアウトをしている以上は、マイナス点となににくい。一方で金融不安や信用収縮が抑制できなければ、再選は難しい。再選戦略の優先順位が変化することで、FRBにも政権からのプレッシャーが強まる。利下げが早まるかもしれない。
◆来年以降の利下げ
市場は年内の利下げを織り込む一方でFRBは否定している。これまでも市場とFRBの先行き見通しは常に乖離してきたが、市場は今回はFRBが間違っているとの考えが強い。また、FRBでさえ24年以降については、急速な利下げを見込んでいる。先般のFOMCにおけるドットチャートでは、24年に87.5bpの利下げ、25年には100bpの利下げが示唆されていた。要するに数年間の利下げ局面が来るのである。10年債の投資という観点では、目先は逆イールドが厳しいものの、米国のロンガーランが2.5%である中においては、長期金利は2.5%をいずれ割り込んでいくと考える。それなら、10年債投資は魅力的だ。
◆質への逃避と米国債の再評価
クレディスイスの買収によりAT1債がベイルインとなったことで、債券市場のプレイヤーはクレジットに敏感になっている。銀行債を売却して、米国債投資に切り替えるフローもあるだろう。そして、今回のSVBショック後のリスクオフの局面で、米長期金利も大きく低下したことは事実だ。すなわち、安全資産としての価値があるということだ。加えて、金利水準も現在は逆イールドとはいえ、絶対水準としては安全資産で3%を超えるアセットは悪くない。
◆FRBの流動性プログラム
FRBが新たに導入したBTFPという流動性供給は、担保要件が厳しい。米国債やMBSが要求される。ところがMBSは、SVBショック時にSVBが大量に保有していたことで、一時的に悪者扱いとなった。もちろん、これは間違いだ。MBSは魅力的な商品で何の罪もない。下の表は昨年末時点のMBSの保有額ランキングであるが、SVBは9位であった。また、SVBショック後に、チャールズ・シュワブの株価が大きく売りに晒されたのだが、一つの理由はチャールズ・シュワブがMBSに大量な投資をしていて、尚且つHTM勘定(満期保有)で保有していたからだ。
また、MBSは良い商品ではあるが、これからFRBが利下げ局面に移行していくとなると、住宅ローン金利も急低下し、住宅ローンの借換えが進むことも想定される。すなわちモーゲージ債の償還が速まってしまう。償還分の再投資のタイミングでは、今よりも金利水準は大きく低下している可能性があるわけで、長期投資家においては、それなら米国債のほうが魅力的という判断となりやすい。いずれにしても、米国債でもMBSでもいざという時にFRBからお金を借りられる担保として有効であることが今回の局面でも証明された。ゆえに米国債は、米銀などにおいても投資の安心感があるということだ。
上記のように、米国債投資には安心感が出ている。これは米国債投資をしている人たちの頭の中であり、ポジショントークでもあるが、一定の説得力はあるだろう。もちろん、米金利が売られる要因もたくさんあるのだが、債券市場参加者は、現在においては、米国債をショートすることが怖くて、米国債に投資することは以前より安心感がある。そういうムードなのだ。
②欧州債券市場
欧州債券市場でも、今回の金融不安、更にはクレディスイスの買収に絡む混乱を受けて、欧州金利は大きく低下した。しかし、私は欧州債、特にフランス国債の「質への逃避」には疑問がある。マクロン大統領の年金改革の余波は拡大している。これは相当、長期化する可能性が高い。下のチャートは、フランス国債とドイツ国債のスプレッドである。フランス国債というのは、状況に応じてドイツ国債のような信頼できる国債として「コア国」として扱われる局面もあれば、イタリアやスペイン国債のようにとして「準コア国」として評価されるときがある。そういう意味で面白い国債だ。下のチャートのように、欧州債務危機の際には、完全にイタリア国債の仲間として売り込まれ、ドイツ国債とのスプレッドは急拡大した。2017年のスプレッド拡大は、フランス大統領選挙で、極右のマリーヌ・ルペン氏が台頭してきた際の、市場の警戒度を示している。現在のフランス各地での暴動や混乱からすれば、フランス国債は質への逃避の対象としての評価は難しく、ドイツ国債とのスプレッドは拡大していくと思われる。
余談だが、2017年にフランスでミシェル・ウエルベック氏の「服従」という小説がベストセラーになり、日本でも話題になった。舞台は2022年のフランス大統領選で、極右の国民戦線のマリーヌ・ルペンと、穏健イスラム政党の決選投票となり、なんとフランスでイスラム政権が誕生するというストーリーだ。主人公の大学教授の目線で、フランス社会の混迷や怒りを表現した作品だ。これが何故、ベストセラーになったのか?それは、2017年当時のフランス国民にとって、このストーリーは荒唐無稽なものではなく、「あり得る未来」としての恐ろしさがあったからだ。それほど、当時のフランスは傷んでいた。政治的にもボロボロだったのだ。そこに颯爽と登場したのが、マクロン氏だ。若くてイケメンの超エリート。当時は「フランスのケネディ」と言われて、あっという間にフランス大統領になった。それまでは、政治的にはほぼ無名の人物である。フランス国民のマクロン氏への期待は相当に大きかったと思われる。そのマクロン氏は、2022年の大統領選にはなんとか勝利したものの、現在では支持率が20%台に低下している。年金改革は、政権発足当初からの政治イシューであり、マクロン大統領の改革への意欲は評価できるものの、その強引なやり方も含めて、現在は大きな批判に晒されている。先般は不信任決議が提出され、なんとか否決されたものの、与党の中からも複数の造反者が出ている。期待の中で誕生したマクロン政権の失墜により、フランスの政治は混迷化する見込みだ。
ドイツもショルツ政権の凋落は見るに堪えない。今年のベルリンの市議会選挙では、ショルツ氏が率いるSPDは1999年以来となる大敗を喫した。ドイツで初となる3党連立政権を率いるショルツ首相であるが、政権運営においても緑の党との折り合いをつけることに苦労している。欧州政治におけるポストメルケル不在の状況は継続しそうだ。
これは、また別の機会にレポートしようと思うが、現在の世界は西側と中国、ロシアなどの権威主義国、そしてグローバルサウスなどのパラダイムシフトの転換期にある。こうしたなか、西側の政治リーダーは、どこを見渡しても、強力なリーダーがいない。その顔ぶれは、権威主義国やグローバルサウスのリーダーと比べると、存在感が小さ過ぎる。大事な局面でのリーダー不足は、大きな懸念材料だろう。
③ 円債市場
円債市場については、一言だけ指摘しておきたい。土曜日の日経新聞の朝刊に円金利が低下している要因として、日銀が国債の品賃料を従来の0.25%から1%に引き上げたことで、空売りを仕掛ける外国人勢が大量の円債の買戻しに動いている記事があったが、それはミスリードだ。確かに財務省によれば、12-18日の間に海外勢は中長期債を約4.1兆円も買い越した。しかし、その理由は国債の品賃料とは関係がない。品賃料にショートポジションを持ちにくいのであれば、今後も海外勢主導による円金利上昇は起こらないことになるが、そんなことはないだろう。1%の品賃料なんて、YCC解除やマイナス金利解除により、円の長期金利が1%を超えるはずだと想定している外国勢にとっては、ほとんど無視できるコストだ。現在、外国人が強烈に円債のショートポジションを巻き戻したのは、円金利などで遊んでいる状況ではなくなったからだ。SVBショックによる衝撃で、それどころではないのだ。ただ、それだけのことであり、欧米市場のボラティリティが安定してくれば、海外勢は当然、また円金利のショートポジションを再構築してくるだろう。品賃料など無関係に。本当に品賃料の引き上げで海外勢のショートを抑制したいなら、20%くらいにしないとダメだろう。ちなみに、昨年の9月から1月までに海外投資家は、円の中長期債を約10.6兆円も売り越してきた。今回の買戻しで相当なポジションは巻き戻されたが、まだショートポジションは残っているだろう。
2.株式市場について
①米国株の基本構図
今回のレポートの中心テーマは、「合成の誤謬型信用収縮」であった。英語だと「SFCC」(synthetic fallacy-type credit crunch)であろうか。そういう環境下では、株式市場にはどのような影響が起こるだろうか?こういうタイプの信用収縮は前例がないため、なかなか難しい。普通に考えれば、株価にはネガティブな印象を受けるものの、そうとも限らないからだ。下のチャートは2月末を100として指数化したものだ。KBW銀行指数は3割もの急落となっている。小型株も売られているが、ナスダック100もSP500もプラスを維持している。恐らく、この構図がこれから当面の基本的な流れになると思われる。つまり、セクター間でまちまちであり、個別株に至っては、そのパフォーマンスは完全に強弱が分かれるのだろう。
簡単に言えば、信用収縮の根源である中小の銀行株は厳しい。そして、その中小の銀行が提供する信用(融資)に頼る業界も厳しい。商業用不動産などは、これに該当する。スターアトアップの強力な支援機関であったSVBの業務を引き継ぐ先がない以上は、当面はスターアトアップにも更なる逆風が吹くだろう。規制強化の波は、中小銀行だけでなく、これまで放置されてきたシャドーバンクにも及ぶ可能性があることから、ノンバンクもリスクが高い。信用収縮の度合いにも依るが、米国景気全体も当然、スローダウンする。銀行を中心としたオールド型の経済圏でビジネスを営む業界は、影響を受ける。一方で、優良なハイテク企業やキャッシュリッチなプラットフォーマーは、自らの経済圏を保有しており、銀行主導の合成の誤謬型信用収縮の影響を最も受けにくい。更には金利低下によりバリュエーションが正当化されるだろう。ゆえに、上のチャートの動きは、極めて合理的であり、当然の明暗なのだ。
もちろん、こうした動きは、今回の信用収縮が最悪の状況にならないという前提がある。今、市場では80年代の「S&L危機の再来」というキーワードが盛んに言われ始めている。S&L危機においては、それだけをテーマに近いうちNOTEにまとめるつもりであるが、簡単に言えば、S&L(貯蓄貸付組合)も当時のボルカーFRB議長の急激な利上げによる影響を大きく受けた。そしてS&Lの破綻数が10から20へ、20~100へと拡大する中、S&Lを助けるための政府の連邦貯蓄・貸付保険公社も資金が枯渇し、信用不安は更に拡大した。最終的には1000社以上のS&Lが破綻した金融史に残る事件である。多額の税金が投入されて、何年もかけて収束した。こんな事態になれば、セクター間の強弱は無関係で、総崩れとなるだろう。今のところ、そのようなクラッシュは想定していない。
② 米国株で注目しておきたい2つの波乱要因
4/15が米国の個人の所得税申告の期限である。そして申告から数週間で還付金が個人に支払われる。米国人においては、この還付金はいわゆる1年に1度の「ボーナス」と捉えられている。この還付金を考慮して、クレジットカードなどを使用している。還付金でカードの債務を返済する計画の人は多いし、余裕がある人で還付金が入れば、それは消費に費やされる。この還付金は、米国人にとっては非常に重要なのだ。つまり、信用不安は発生しているなかでも、個人消費は活発で米国経済データが強いということもあり得るのだ。
もう一つは、債務上限問題である。財務省の資金が枯渇する「Xデー」は、当初は6月頃と見られていたが、このSVBショックが起こる直前は10月頃と目されてきた。まだ時間的な余裕があった。しかし、それはSVBショック前の話である。このSVBショックで、財務省の資金が枯渇するXデーが後ずれするはずがない。リスクあるとすれば、かなり早めに枯渇することだろう。今のところ分からないが、財務省からいきなり、「5月に枯渇する」とか発表されたら、市場にはサプライズになり、株価はいったん急落するだろう。
③ まとめ
さて、米国株について、レポート①とレポート②を通して、かなり悲観的なトーンで説明してきた。下の図にあるように、昨年からの弱気相場(赤い線)は、過去の弱気相場が一時的に収斂したゾーンに位置しており、ここで踏みとどまれるかどうかが重要な局面にある。そういう意味で、非常に神経質な時間軸に、SVBショックが発生してしまった。但し、前回のレポートでも書いたように、米国政府、当局者の行動は迅速だ。世界の政府、中央銀行も同じ問題意識を共有している。そしてなにより、中長期的には乗り越えられなかった金融リスクも信用収縮もない。全て乗り越えてきたのだ。従って長期的には悲観する必要は全くない。金融サイクルも、逆業績相場から、金融相場へ移行するのはそう遠くない。この金融相場では、株価が一番恩恵を受ける時間帯だ。ただ、足元ではあまりに不透明感が多いということだ。長期投資家は押し目買いをすればいいし、短期目線の投資家はリスク量に注意というだけのことだ。自分の投資目的やスタンスにしっかり従う局面だろう。
④ 日本株について
いつも、日本株に辿り着く前に、長文になり、私の体力と集中力が切れてしまう。読んでくれる人も疲れるだろう・・・海外投資家の日本株フローだけは取り上げておこう。下の図のように、今年の1月と2月は連続で1兆円を超える買い越し、3月も2週目までは買い越しだった。しかし、3週目のデータでは、2.3兆円を超える売り越しとなった。これで3月の3週目までの累計も1.6兆円もの売り越しだ。岸田政権の発足後としては、今のところ月間ベースでは、昨年9月に次ぐ売り越しだ。しかし、日本株についてはもう欧米の金融不安に対しては相応の耐性を持っている。来週も欧米の状況を見守りながらの展開だろう。来週の予想レンジは、26,500円~27,800円程度を想定している。
※ 来週のレポートはお休みです。
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