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はじめてのアートフェア。

先日、京都で開催されていたアートフェア「 Art Collaboration Kyoto」 に行ってきた。

アートフェアについての知識も経験もゼロで、アート関係の仕事をしているわけてまもないただのアートが好きな一般人。

そんなわたしが、海外アートフェアや現代アートへの興味をふくらませるなかで「そもそも国内でアートフェアってないの??」と調べてたどりついた、はじめてのアートフェア。

感想みたいなものをまとめたいんだけど、そんな感想も「とても楽しかった」ということ以上にまとまっていない状況なので、撮ってきた写真をシェアしながら、感じたことを間に書いていきたいと思う。


Art Collaboration Kyoto: 入口、外まわり

会場は「国立京都国際会館」というところで、阪急電車だと烏丸で地下鉄に乗り換えて1本、20分ぐらい行った「国際会館前」直通。

駅名が会場名なだけだあって、それ以外のものは何もなさそうな場所だったが、中心地の美術館とシャトルバスでつながっていた。アートフェアのチケットがあると割引もあるらしいので、大きな展覧会を見てから観光がてらバスに乗るのも楽しいのかもしれない。

入口のサイネージ。
このシンプルさ、余白のあるデザインが商業的な展示会とはちがうと思わせた
国立京都国際会館は建物もすてき
入口 正面から見たところ。右手にあるゴミ袋はChim↑Pomさんの作品

Art Collaboration Kyoto: 会場内 各ブース

気になったものや見ている人の邪魔にならないときだけ気まぐれに撮影したのでランダムだけど、自分が振り返りたいので記録がてら。

入口でQRコードを読みとってもらったら、全体マップ。

全体マップ。

フェアといっても幕張メッセでやっているような展示会に比べるとぜんぜん小規模で、初アートフェアの自分にはちょうど良かった。ふと会場をみわたすと、木でつくられたブースが並び、そのなかに作品が展示されていた。

会場:各ブースが外からも見えるよう木枠になっている

イベント制作会社や代理店で働いていたとき、展示会の出展や、会社主催のフォーラムの制作・運営などにたずさわったことがある。が、どんな会場も展示会やイベント会場のブースの骨組はだいたい頑丈な鉄格子(名前わすれた)をつかっていて、こんな木枠のブースを見たことがない。

展示物や設備に重たい機材をつかわないアートフェアでは当たり前の光景なのかもしれない(かどうかすら知らないなにせ初めてだから)が、他の業界しか知らないわたしには、こんなことすら新鮮だった。

お目当てのギャラリーも作品もないので、とにかく歩きまわるしかない。なんとなく全エリアまわれる練り歩きルートをうっすら描いて出発した。

余談。去年はクローズ木枠。

調べてみたら去年はこの木枠が閉じてたんだね??

2023年 ACKイベントホール会場風景 Courtesy of ACK, photo by Moriya Yuki

コロナの影響なのか、開放感のためなのか。わたしは今年のオープンなほうがぜんぜん好きでした。初心者だから壁が閉じてたらさらにドキドキしたかも。

Art Collaboration Kyoto: 作品写真(一部)

とてもランダムだけど、気に入った作品や、人がいないときを狙っていくつか作品を撮影したので、掲載。

あまり人が映っているものは載せられないけど、現場の雰囲気が伝われば。気になる作品や作家さんは、別途リストアップする予定。

ちなみにこれがはドキドキしながら会場に踏み入れたときさいしょに見た景色。

Art Collaboration Kyoto 会場風景。

ギャラリーや展覧会のような静けさはなく、出展ギャラリーのスタッフさん、作家さん、絵を買いに来て話を聞いている人たちなどが会話をしていて、その話し声が天井の高い大きな会場に響きわたってガヤガヤしている。といっても耳を塞ぎたくなるようなやかましさはなく、空間をいろどる素敵な作品たちに目をやれば少しの間だけ時間が止まって、心には静寂がおとずれる。

東京、大阪、ソウル、香港、ニューヨーク、パリ、ドイツなどさまざまな国が出展している。先日訪れた直島で海の見えるカフェに入ったとき「ここって地中海だっけ?」と思ったのと同じように、人種や国籍が当たり前に入り交じる空間にいられる心地よさを感じながら、ウロウロと作品を見まわった。

展示室1:メイン展示コーナー「コラボレーションギャラリー」

この空間ぜんぶ好きだった。
リヒターなどを思わせる抽象絵画。見てるだけで脳が謎を解こうと動きだすのを感じる。
ブースの外側や狭い通路にも作品がある。パブリックアートみたいで楽しい。
この空間も基本はぜんぶ好きでした。数字が書いてあるのは特に好き。
余白のある絵が好き。
こちらたしか韓国の方だったような?
こういう作品は創作意図を想像しながら見てるとおもしろい。
布と糸でつくった作品。
渋谷スクランブルスクエアで見たことあるからあとで名前書いておきます。

展示室2−1:トークイベント会場

気になったテーマはあったけど、今のわたしにはまだレベルが高そうでけっきょく参加しなかったトークイベント。

展示スペースとおなじ木枠で囲われたセミオープンスペースで開催されていて、途中で出入りも可能な開かれた雰囲気でした。(トーク自体が対話型というわけじゃないですが)

現代アートという特性上、スピーカーさんが当たり前に外国人だったりしましたが、同時通訳のイヤホンが配られていました。

トークイベント会場。

展示室2−2:展示コーナー「京都ミーティング」

京都にゆかりのあるギャラリーさんが個々にブースをもって出展しているコーナー。

この絵!このあと行った京都蔦屋書店でも見た方ですよね?(誰に聞いてるん)
なんでもないようで、ちょっと自然のぬくもり感じませんか??
木目じゃないかな?なんとなくそれを感じる、それが現代アートの楽しさ。
KM01 このお部屋も好きでした。大きな作品が多くて迫力もあったし、見てると心が踊った。
KM01
KM04 部屋に飾りたい。けっきょくモノトーンの絵を深く愛する自分を知る。
KM04 黒いほど好きなのは、なんなんだろう。なにが、と説明できないけど好き。
KM04 別アングル(とにかく黒を撮る)オブジェといっしょに。
KM04 こういうカッコいい赤も好き。好き。
KM04
展示する側の意図を感じたくてオブジェとも撮ってみる。
赤と黒の組み合わせ好き。

最後にのせたモノトーン&赤の空間がいちばん好きだったんだが、これが韓国の釜山からいらっしゃったギャラリーさん。驚いた。ソウルじゃなくて釜山がいちばん好きだった。(いいじゃんね)

このほか展示室2にはキッズがアートを楽しめる体験型のコーナーもあって、展示室1と2の間にはフードコード(簡易だけど飲み食いしながら休憩できるからありがたい)もあった。

出口:休憩スペース〜屋外展示

展示室2を出たところに小さなロビーみたいなスペースがあり、そこが休憩スペースになっている。軽食とコーヒーが買える簡易の売店もある。

出口前の休憩スペースはハーパース・バザーのコーナー。
会場を出たところにも作品がある。この空間よすぎる。(作:秋山陽)
国立京都国際会館。建物がとても素敵。

以上、ハードル高いと思っていたドキドキのアートフェア初体験。

いろんな楽しみ方ができるようになっていたし、気まぐれに訪れても自由にプラプラ楽しめるようなカジュアルな雰囲気のなかで見たことのない現代アートに出逢えるのだから、都心で静まり返ったアートギャラリーのドアを開けるよりずっと気楽かもしれないとすら思えたいい体験になったし、新しい現代アートをつぎつぎ見ていく時間は目が楽しくて楽しくてそれだけでも行ったかいがあった。

Art Collaboration Kyoto: 後記いろいろ。

とにかく体験してみようと行ってみた初アートフェアは大成功で、知らない作家さんの作品といえど、現代アートの世界を堪能できる区間はこのうえなく楽しいものだった。

ひとつの体験として申し分のなかったアートフェア初訪問だけど、これが今のわたしにとってなにか?と言われると、どこかのギャラリーで仕事をしてみたいとか、勉強するために大学で学びたいとか、そういう大きなアクションにはつながっていない。(アートのすごさの問題でなくわたしにとってのアートとの関わり方の話ね)

わたしは作品をつくる作家でもないし、アートを売るギャラリストでもなければ、展覧会をつくるキュレーターでもない。しいて言うなら現代アートとの前衛的なクリエイティビティを自分の音楽活動においての刺激や学びにしたいと思っているところはあるが、基本的にはただアートを楽しむだけの素人で、今回のアートフェアは知らなかった現代アーティストさんを知るいい機会となったということで終わっている。

しかし現代アートへの興味はまだまだ消えない。そして現代アートの素晴らしさやよろこびをたくさんの人に共有するために自分にできることはあるか?そういう自分への問いはまだ続いている。

ということで。そんな自分の次のアクションリストを考えてみた。簡単にね。

・今回気になったアーティストさんをリストアップする
・東京でギャラリーや小規模な現代アート展に行く
・ふたたび国内アートフェアに参加する

アクション1:今回気になったアーティストさんをリストアップする

1つ目は、最初に書いたとおりで、別の記事で何人か気になった方をリストアップしてみる。

アクション2:東京でギャラリーや現代アート展に行く

直島からの流れでもあるけど、いま暮らしている東京には現代アートにかかわるギャラリーやアートスペースがたくさんあるから、そういうところにもっと行ってみようと思う。

いきなり小さなギャラリーに飛び込むのは勇気がいるから、とりあえずは先日の10月振り返りでも書いた内藤礼さんの展覧会からはじめてみる予定。

アクション3:ふたたび国内アートフェアに参加する

文字どおり、引き続きちょこちょこアートフェアに行きつづけてみようってことなんだけど、調べてみたらいま東京って「アートウィーク東京」まっただなかだったんだけど?ぜったい昨日行くやつだったんだけど???

わたしって、大衆芸能とアートのはざまで生きる人間じゃん?(知らん)

ここ数日、大衆芸能(という名のG-DRAGON)と音楽活動の計画ですっかりアートはお留守でしてね。

開催期間は明日までだけど、ほら明日は明日で、累計たった2時間しか勉強していないままハングル検定を受けに行く日じゃん?(だから知らん)

行きたくないよ?ぜんぜん行きたくはないんだけど、試験申し込んでも勉強しないってよっぽどだよね?このままではあまりに勉強が進まないから、受けるところをスタートにしてみるという勉強嫌いの悪あがきなのよ。(ですから)

という感じで、今後の国内アートフェアちょっと調べてみたけど、冬は寒いからか、あんまりないのかな?海外のアートフェアはちょっと書いたけど、国内アートフェアってちゃんとリストアップしてないし、終わったやつで興味あるやつふくめて、また別途書いてみるとする。

今日も思ったより大作になったのでここらへんでおしまい。

#アートフェア #ArtCollaborationKyoto #京都 #国立京都国際会館 #アート #現代アート


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