QC検定1級過去問の解説(第35回の問3)
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自己紹介
QC検定1級, 統計検定2級を持っています。現在は統計検定準1級の合格を目指しています。過去に合格したQC1級の復習として自分なりの解答を共有していこうと考えています。※解答のみで問題は載せません。
読者の皆さんからQC1級の合格者を増やし社会で活躍してもらいたいです。ひいてはQC1級仲間として僕も尊敬されたいです。次回の第39回で3630人目の合格者を目指しましょう!
所感
期待値, 分散, 基準化, 正規分布表の読み取り, 共分散の計算問題です。基礎的な問題ですが、いろいろな公式を使うので良問だと思います。全問正解したいです。この問が安定して解ければ基礎はできています。
解説
(7),(8)
求めるのは部品Cの長さの母平均と母標準偏差。部品A同士と部品Bは独立なので
(9)
求めるのは部品Cの母不適合品率。部品Cの規格が与えられているので、基準化して正規分布表から確率を読み取ることを考える。部品Cの長さをLと置くと
(10),(11)
求めるのは問題文の部品Aの共分散の相関がどうなるかである。
まず、新人作業者は長いもの同士を選ぶ癖がある。これは部品Aの片方が長いともう片方も長いと考えることができる。つまり、正の相関がある。相関係数と共分散の式は
であるから、共分散は正の値となる。
次に、ベテランの作業者は長いものと短いものを選ぶ癖がある。これは部品Aの片方が長いともう片方は短いと考えることができる。つまり、負の相関があり、共分散は負の値となる。
(12)
求めるのは共分散。相関係数と共分散の式を書き換えると
(13)
求めるのは部品Cの長さの母標準偏差。(8)と比べると共分散を考えなければならない。まず分散は
となり、母標準偏差は√0.63=0.79。
(14)
求めるのは部品Cの不適合品率。(9)と同様に考える。