QC検定1級過去問の解説(第35回の問6)

第35回過去問の解説まとめ


所感

 アローダイヤグラム法の問題です。(30)〜(34)は普通に考えれば正解すると思います。(35)のクリティカルパスとか(36)になると、考え方を理解している必要があります。この問題のいやらしいところは全体の作業開始が0日目ということです。勝手に1日目からカウントし始めると詰んでしまいます。問題文をよく読みましょう。


解説

(30)
 求めるのは作業Dの先行作業。問題文のアローダイヤグラムより作業A, Bが先行作業になる。

(31),(32)
 求めるのは作業Cの開始日と終了日。全体の作業開始が0日目なので、作業Aを0, 1, 2日目に行う。以上より作業Cは3日目に開始で4日目に終了する。

(33)
 求めるのは作業Eの先行作業。アローダイヤグラムより作業C, Dが先行作業になる。作業Cの先行作業は作業Aであり、作業Dの先行作業は作業A, Bである。以上より作業A, B, C, Dの全てが作業Eの先行作業になる。

(34), (35)
 求めるのはもっとも早く全体の作業を終了できる日, クリティカルパス。並列関係でラップする作業がいくつかある。結論は作業A→D→Eと進めると作業B, Cはそれぞれ作業A, Dに並列でラップする。まとめると
  作業Aを0, 1, 2日目に行う, 作業Bがラップ
  作業Dを3, 4日目に行う, 作業Cがラップ
  作業Eを5日目に行う
となる。以上よりもっとも早く全体の作業を終了できるのは6日目である。これがクリティカルパスになり、結合点では1→2→3→4→5になる。

(36)
 求めるのは作業日程を最大何日間短縮できるかである。条件としてコストを3投入することができる。考えられる組み合わせは
  (作業Dのみ)→1日短縮
  (作業A, E)→1.5+0.5日短縮
  (作業B, E)→1+0.5日短縮
  (作業C, E)→0.5+0.5日短縮
である。作業Dのみは明らかに違うので除外する、さらにクリティカルパス(CP)が変更されることを考えると
  (作業A, E)→1+0.5日短縮(1→3→4→5)
  (作業B, E)→0.5日短縮→CP変更なし
  (作業C, E)→0.5日短縮→CP変更なし
となる。以上より最大1.5日短縮できる。


問題文が掲載されている書籍


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