QC検定1級過去問の解説(第37回の問5)
第37回のマガジン
自己紹介
QC検定1級, 統計検定2級を持っています。現在は統計検定準1級の合格を目指しています。過去に合格したQC1級の復習として自分なりの解答を共有していこうと考えています。※解答のみで問題は載せません。
読者の皆さんからQC1級の合格者を増やし社会で活躍してもらいたいです。ひいてはQC1級仲間として僕も尊敬されたいです。次回の第39回で3630人目の合格者を目指しましょう!
所感
実験計画法の問題です。全体的に簡単な大問です。しかしラスト1問は計算方法が分からないと解けないです。これは捨ててもいいと思います。その他の7問は正答したいです。特に(29)の平方和の問題も解きたいです。平方和の計算は複雑ですが、他の回でも出る可能性が高いです。
解説
(27),(28)
求めるのは実験計画法の種類, データの構造式。
実験計画法の種類は分割法。
データの構造式は分割法であることから1次誤差の効果ε₁が必要である。エは選択肢から消える。次に1次誤差の項の添え字を考える。分割法なので、1次誤差は因子A, B, 反復の効果の添え字のijlになる。以上より選択肢のキが正答。
(29)
求めるのは因子Bの主効果の平方和Sʙ。
まず修正項CTは
(30),(31),(32)
求めるのは1次誤差E₁, 交互作用A×C, プーリング後の1次誤差E'₁の自由度。
1次誤差E₁は1次実験の自由度φᴛ₁から反復と1次要因の自由度を引いたもの。それぞれの自由度は
となる。次にプーリング後の1次誤差E'₁を考える。有意にならなかった反復Rと交互作用A×Bを1次誤差にプーリングしている。この2つの自由度を元の1次誤差の自由度に足す。
(33)
求めるのは特性Qの最適操業条件。現行特性Qは望大特性である。与えられている三元表より最適操業条件はA₂B₂C₂。
(34)
求めるのはA₂B₂C₂における母平均の点推定値。以下の関係を利用する。^は推定値を表す。