QC検定1級過去問の解説(第36回の問2)
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自己紹介
QC検定1級, 統計検定2級を持っています。現在は統計検定準1級の合格を目指しています。過去に合格したQC1級の復習として自分なりの解答を共有していこうと考えています。※解答のみで問題は載せません。
読者の皆さんからQC1級の合格者を増やし社会で活躍してもらいたいです。ひいてはQC1級仲間として僕も尊敬されたいです。次回の第39回で3630人目の合格者を目指しましょう!
所感
検定と推定の問題でウェルチの検定です。近年よく出る未知の検定を問題文の中で説明してくれるパターンです。2標本の母平均の差の検定ですが、σᴀ=σʙ(等分散性)が成立しないパターンになっています。つまり、プールされた分散を使えないので、Welchの検定が出てきます。
最初の2問は絶対に取りたいです。後半5問は丸め誤差で答えがズレてくるので、計算が煩雑になります。正直あまりいい問題ではないので、本番で出たら諦めてもいいです。
解説
(9),(10)
求めるのはF₀値, 母分散の等分散性の判断。まずA, Bの平方和を求める。
(11)
求めるのはWelchの検定の検定統計量。等分散性が成立しないパターンのt分布の検定統計量は
(12)
求めるのは等価自由度。有効数字次第で丸め誤差が効いてくるので、できるだけ有効数字をとる。等価自由度の分子と分母に分けて計算する。
(13)
求めるのは判定の棄却限界値を求める。等価自由度は整数値でない(=20.11)ので、自由度φ₁=20, φ₂=21となる。次に問題文より有意水準α=0.05なので、t分布表より
(14)
求めるのはWelchの検定の結果。検定統計量が棄却限界値よりも大きいので、有意である。
(15)
求めるのは信頼上限。区間推定の式は