統計検定準1級ワークブックの解説(第13章の章末問題)
自己紹介
QC検定1級, 統計検定2級を持っています。現在は統計検定準1級の合格を目指しています。まずは統計準1級ワークブックを進めています。そこで自分なりの解答を共有していこうと考えています。※解答のみで問題は載せません。
所感
ノンパラメトリック法の章です。ウィルコクソンの順位和検定はQC1級の過去問で見ました。符号検定もあった気がします。名前だけ知ってるものが多かったので中身は初めて見ました。
解説
(1)
求めるのは片側P-値。6人はランダムに振り分けられるとする。3人ずつ分ける組み合わせの数は₆C₃=20通り存在する。AとBの順位和は7と14である。Aが7以下になる組み合わせは
(1, 2, 3), (1, 2, 4)
以上より、2/20=10%
P-値は有意水準αと同じような値であり、両者は同一の分布で考えられる。しかし有意水準αが検定前に設定するのに対して、P-値はデータ取得後に算出される。ちなみにP(マイナス)値でなく、P-(ハイフン)値。
(2)
求めるのは片側P-値が3%未満となるときの患者の最小値。
(ⅰ)6人のとき片側P-値の最小は1/₆C₃=5%。これは条件を満たさない。
(ⅱ)7人のとき片側P-値の最小は1/₇C₃=2.8%。これは条件を満たす。
(3)
求めるのは片側P-値。3人の効果の差より符号付き順位を考えると
(-3, 17, 7) → (-1, 3, 2)
このとき正の順位和は3+2=5となる。全てのパターンを考える。順位1, 2, 3について符号が2通り存在するので2×2×2=8通り。符号付き順位和が5以上になるのは
(1, 2, 3), (-1, 2, 3)
以上より、片側P-値は2/8=25%。
(4)
求めるのは片側P-値が5%未満となるときの患者の最小値。
(ⅰ)3人のときは片側P-値が最小となるのは1/8=12.5%のため満たさない。
(ⅱ)4人のときは1/16=6.25%で満たさない。
(ⅲ)5人のときは1/32=3.13%で条件を満たす。