CIVILSESSION 04: DYNAMIC
開催日:2017年6月19日
CIVILSESSIONはクリエイティブチームCIVILTOKYOのメンバーが様々な分野の方と行うアートセッションです。決められたキーワードを元に、発表者たちが一週間で作品を制作します。キーワード発表から一週間後にそれぞれの作品のプレゼンを行い、参加者の投票でグランプリを決定します。
第4回目のキーワードは「DYNAMIC」。
CIVILTOKYOの3名とゲスト参加者2名の計5名で行いました。
ゲスト参加者は以下の通りです。
・長瀬敦嗣(アーティスト)
・熊沢英明(写真家)
グランプリは熊沢英明に決定しました。
絵画/音楽/グラフィック/インタラクティブ/写真とジャンルが別れた今回のセッション。ダイナミックという、実体のない形容詞的なキーワードに対し参加者の多くは苦戦したようです。
グランプリとなった熊沢の作品は、自身がほぼ使用したことのないというGoogle画像検索を使用して「DYNAMIC」を検索、そこで出てきた画像をほぼその順番のまま一冊の写真集にするというダイナミックなアプローチでの作品でした。
長瀬は自身がダイナミックであると感じた経験を元に作家としてペインティング作品を制作、伊藤はDYNAMICというキーワードから直感的に連想された音楽をサンプリングし、CIVILSESSION初となる音楽作品を披露しました。杉浦はキーワードに対しての印象から架空の会社を想定してのグラフィック、根子は音声認識機能を使用した画像検索システム作品となりました。
①長瀬敦嗣(アーティスト)
ダイナミックとはと考えた時、一瞬のうちに劇的な変化があること、という感じがしました。個人的に何が一番大きな変化か考えたとき、この世に生まれてくる瞬間こそもっとも劇的だと思い当たりました。そこで、最近母となった友人と誕生した子どもをモチーフに作品を描きました。
②伊藤佑一郎(写真家)/ダイナミックダイクマ サンプリング
ダイナミックというキーワードに決まったとき、昔あったホームセンター「ダイクマ」のことを思い出しました。ダイクマは自分にとって思い入れが強いお店です。ちょっと家から遠かったので、小学生の僕らには自転車でしか行けないような場所で、行くだけで少し冒険ぽかったし、クラスメイトでちびっこ劇団に入っていた女の子がCMにちょこっと出演したり、カマチャリを初めて買ったり。そんなこんなで色々と思い入れがあるダイクマのCM「ダイナミック ダイクマ」のサウンドロゴの部分をサンプリングし、音声認識をするVJをビジュアルコーディングで作り、サンプラーを用いて生演奏しました。
③杉浦草介(デザイナー)/株式会社ダイナミック
個人的に「DYNAMIC」という言葉からは、一企業の広告やスローガンなどで誇張表現として多用されるチープでダサい印象しかありませんでした。その自分の印象を元に架空の「DYNAMIC」という中小企業を想定し、その会社のブランディングを行いました。
かっこよくない旅行保険会社「DYNAMIC」のコーポレートビジュアルです。
④根子敬生(デザイナー)
外部からの入力で、ウェブブラウザの内容が動的に変化するプロトタイプを作成しました。
Google Speech APIによって、呼びかけた音声をテキストに変換し、それに関連した画像が、関連した音楽と共に飛び出て来ます。
⑤熊沢英明(写真家)
「ダイナミック」をGoogleで画像検索し、ほぼ並び順に撮っていきました。「ダイナミック」な写真ではないですが、写真らしい写真が撮れました
* 次回はCIVILSESSION 05:「SUPERMARKET」の模様を公開します。