The Last Campfire【クリア】
2023年に何かのセールで購入したSwitch版の「The Last Campfire」を2週間ほど前にクリアしておりました。
エンバーと呼ばれるおチビちゃんは、青い頭巾をかっぶていて全容は分からず。影のように真っ黒で目だけが光る。
これだけを聞くと怖い容姿を想像しがちだけど、実際はてこてこちょこちょこ歩いてかわいい。ちなみにジャンプはしない。
どこかもの悲しさと、柔らかい優しさを感じるグラフィック。
哀愁のある、でも、かわいい、そんなゲームでした。
ゲーム紹介には「故郷へ帰るための理由と方法を探すアドベンチャー」と書かれていて、故郷へ帰るための方法を探すのは理解できるけど、帰るための理由?と気になったのが最初。
魔王を倒すとか?征服するとか?統治するとか?そういうこと?帰ることに理由はいるのか?
※これから先、ネタバレを含みます。
※ゲーム難易度やシステムだけ知りたい人は下の方に書いてあるよ!
不思議な森に迷い込んだら
エンバーは仲間たちと遺跡を捜索中、ひとりはぐれて森をさまようところから物語はスタート。
森を進むと、エンバーにそっくりなフォーローンという心を失った頭巾たちに出会う。フォーローンはみな絶望や悲しみ、迷いを内に秘めていて、エンバーがパズルを解くことによってそれらから解放され、温かいキャンプファイヤーに集まってくる。
キャンプファイヤーには、道を指し示してくれる女神のような存在がいて、救われたフォーローンが火を囲んでどこか優しい雰囲気。
エンバーがひとりひとりの心をほどいて、寄り添う姿はプレイヤーも温かい気分にさせてくれる。
救われることだけが救いではない
フォーローンの中には、悲しみや絶望とともにありたい、救われることを望まない者も。
現代社会と同じく、誰もが同じやり方で癒されるわけではない、他人の力が欲しくないこともある、ということを感じたりして。
物語の端々にそういった哲学的なことや、心の動きのようなものが描かれていて、深い。決して答えは出ないけれど、答えが欲しくなってしまう。
もちろん、誰かに救われることをずっと待っているフォーローンもいるし。
でも中には、ここに残りたいというものもいて。
帰る理由を探すのは個人によって違うという現実が突き付けられる。
「あの子を助けたい」「力になりたい」と思っても、本人が望まければどうにもならないということ。
その時に感じる「自分は無力・無意味だ」という絶望。
エンバーは、自分の無力さを感じつつも今できることを確実にやろうタイプ。
見習わなければ。
僕にできること。わたしにできること。
なにかが原因で不思議の森に閉じ込められていたフォーローンは、エンバーによって希望を見出す。そして、最後にはエンバーが外に通じる扉を開き、薄暗い遺跡に外の光が。
その後ろには、自分の意志で帰っていく者たち。
帰る理由はエンバー、フォーローン、それぞれ。
求めるものも、理想も違う。
ここで物語はおわり。
色々と考えさせられるゲームでした。
このゲームで出てくるエンバーはたぶん、「ember」のこと。
辞書によると「焚き火に残った燃えている、あるいは、くすぶっている木片。木炭のかけら」だそうで。
エンバーは、キャンプファイヤーの生き残り。
そして、フォーローン「forlorn」は、「孤独で寂しそうな、わびしい気持ちの、はかない」だそう。
孤独でわびしい気持ちを、心を、キャンプファイヤーを通して温めるということか。
誰かが誰かのために。
温かくできたら。世界はもっと…と思わせるようなゲームでした。深い。
ゲームの難易度・システム
ゲームのシステムはひたすら謎解き。
バトルもアクションもなし。
脳トレゲームとか謎解きパズルが好きな人には少し物足りないかもしれないけど、個人的にはとても心地いい難易度でした。
プレイ時間は約8時間。
ゆっくり探索して迷いながら遊んでたけど、意外と短かったですね。
Switch版をプレイしたけど、Steam版とプレステ版があるようなので気になる方はぜひ。結構頻繁にお安くなってます。
余談ですが。
ティアキンとかの祠好きな人はたぶん好きだなっているのが第一印象。
今年に入って百英雄伝Risingとこれをクリアしてしまったため、新しいゲームやりたい病にかかって(早くティアキンクリアしろよ)、未経験だったサガシリーズに手を出しました。
しかもセールになってたし。1/31までセールだよ!お早めに!
「サガ スカーレット グレイス 緋色の野望」これをね、購入しまして。
これもハマっております。
順次記事にしたいと思いつつ、プレイしたい欲が勝ってThe Last Campfireのレポも遅れた次第。
ちゃんと仕事の話とかもしたいのに完全にゲームプレイ日記だけになっている。。。でもいいもん。楽しいし。
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