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第44食 噂のおうちカレーと炙りチーズのハーモニーは、その噂にたがわず「プロの家カレー」だった。

Japanese Curry Awardsというものがある。

「カレースター」こと水野仁輔氏が主宰し、日本のカレー文化に貢献したお店を表彰する取り組み。食べログなどの大衆評価制度ではなく、カレー食べ歩きのプロによるキュレーションで、毎年全国で10店舗ほどが表彰される、いま日本で旨いカレーは何かを知るのにはこの上ないシステム。

しかも、アワードの店舗は、インドカレー、タイカレー、日本カレーなどジャンルに偏りなく選ばれているのも素晴らしいと思う。

で、2014年のアワード表彰店で、かつ前々から気になっていたのが、西武新宿線鷺ノ宮にある「カレーや うえの」。

線路と川の間に連なる細い商店街の一角。

壁貼りタイプのメニューを見てみよう。

もうお分かりの通り、こちらは日本カレーの名店だ。特にトッピングで炙りチーズをのせるのが特に有名。

完熟トマトのチキンカレーが有名ってことは聞いてるんだけど、ナスとポークのカレーってのも直感的に絶対うまい。ああ、メンチカツにチキンカツもアリだ。カツをトッピングするのも日本カレーの王道だよなあ。

ここは自分の直感に任せる。ナスとポークのカレーに炙りチーズトッピング。完熟トマトとカツたちは先送りだ。

千切りキャベツのサラダ。このサラダ、カレー屋さんっぽくて良い。

さてさて、

きましたよ。炙りチーズずるい。この時点でわかる。炙りチーズずるい。こんなの反則だよ。


チーズがかかってないところからルーをソッと食べてみると、これが意外にスパイスと野菜の甘みが効いた、スパイスカレーの本格派への入り口に片足を突っ込んだ日本の家カレーという絶妙なバランス感。

でも、そんなのも実は関係ない。炙られたチーズと軽く揚げられた茄子、そして旨味のもとであるポーク。この人たちが助太刀したら、旨いに決まってる。だから反則技だとさっきから言っている。

確かにこれは「プロの家カレー」。プロが本気で作った家カレーだ。


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