Facebookが企業アカウントのリーチを下げると発表。メディアや企業広報にとっては悲報か?
Facebookが、友人や家族の投稿を優先してフィードに流す…
"Facebook、友人家族の投稿を増やし、ニュースや企業コンテンツを減らす方向性を発表"
http://thebridge.jp/2018/01/facebook_newsfeed
このニュースを見て「うわああああマジかあぁぁぁ……!!!!」と落胆したメディア運営者さんや、広報担当者さんは多いはず。
流入元としてFacebookを重要視しているメディアは数多あるし、そもそもWebサイトを持たずに「Facebookだけ」で完結させているタイプのメディアもある。そういった会社にとってはかなりショッキングなニュースだと思う。
昨年、トゥギャッター公式がTwitterにログインが出来なくなり、数日間サービスを停止させてしまっていたけど……
"Togetter凍結から凍結解除までの経緯と原因をまとめました"
https://togetter.com/li/1181790
大きなプラットフォームありきのサービスやメディアは、大規模なユーザーを相手にしているから流行りやすい一方で、こういう仕様変更に振り回されてしまう点ではやっぱりリスキー。
(Twitterがモーメント機能を流行らせたいから、それに似たサービスであるトゥギャッターを止めていた…だなんて意見もあるけど、さすがにそこまでえげつない事はしないんじゃないかなぁ、と思いたい)
そして今回の、Facebookの仕様変更。Web担当者やメディア関係者からは、やっぱり阿鼻叫喚の声が聞こえてくる訳です……。
ただ、ザッカーバーグさん何を今更……というくらいに、これまでも、企業・公式アカウントの投稿は極端にリーチが低かったんですよね。本当に。
Facebookを開けば、友人や同僚の結婚、出産、退職、転職、独立、子どもの成長、新年の抱負が続々と飛び込んでくるけど、自分が「いいね!」を押したはずのページの投稿は滅多に出て来ない。メディアも、アーティストも、自治体も。ほとんど出て来ないです。
私が「いいね!」を押したことがあるページの一部。いやぁ、タイムラインで見かけないなぁ……。
リアルな人間関係を重要視するのがFacebookで、そこに企業「公式」投稿が割り込みすぎてはユーザーが離れちゃう。ユーザーを惹きつけて離さないのは最先端のブランドからの情報よりも、好きな人の動向だからね……という、ユーザーファーストの考え方をされているFacebookさん。
そもそも、「大学内の可愛い女の子と遊びたい!」という欲望から生まれたサービスですし、原点回帰でもある訳です。(とはいえ、日本の高校生や大学生で日常的にFacebookを使っている人をもう滅多に見かけないけど……)
そんな中、どーーーーしても企業が投稿のリーチを伸ばしたければ、広告として課金をしてくださいね〜……というのがFacebookさんのスタンスだと思う。(それは無料提供のサービス構造上、非常にまっとうな課金モデル!)
もしくは、これくらいアイデアフルな動画であれば、Facebook上でもかなりバズる。
(note、Facebookの投稿が埋め込みできない……?ので、キャプチャで失礼します…詳しくは以下のリンクから飛んでください…)
https://www.facebook.com/NissanJP/videos/1060992250587621/
この動画広告は、最初「日産のCMです」という雰囲気を隠して、まるで友人の投稿かのように偽装しているのが強い。Facebook友人コスプレ動画広告です。
「最初に出てくるこのサラリーマン、同級生だったかな?」というくらいに友達にいそうな雰囲気ですしね……。ちなみに、動く椅子動画のクレジットはこちらの記事にあります。
http://hrnabi.com/2016/06/09/11223/
そもそも、Facebookで動画を直接投稿すると、非常にリーチが高くなるので、動画プロモーションをするときにFacebookファーストにする企業は急増していますよね。逆に、YouTubeやVimeoのURLをFacebookでポストしても、かなりリーチは下げられちゃう気がするのですが……。(Facebookさんのいじわるっ……)
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なかなか広告を広めたい、商品を広めたい、という人にはシブい現場となりつつあるFacebook。
ただ私は、今回のニュースを見て
「おぉ、やった……!!」と思っちゃったのです。
2017年12月の、milieuの主な流入元はこんな感じ。
新刊『小さな声の向こうに』を文藝春秋から4月9日に上梓します。noteには載せていない書き下ろしも沢山ありますので、ご興味があれば読んでいただけると、とても嬉しいです。