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重文展で彫刻を撮る

先日観に行った「重要文化財の秘密」展 はほとんどの作品が写真撮影可となっていました。コレクション展もそうなので、国立近代美術館さん自体がこういう方針なんでしょうね、ありがたい……。

絵画作品は図録に綺麗な図版が載っているので、あえて自分で撮ろうとは思わないのですが、彫刻や工芸などの立体作品はやっぱり好きなアングルで撮ってみたくなってしまうもの。というわけで、いそいそと一眼を持ち込み撮らせていただきました。
(いつも通りX-S10とXF35mmF1.4です)

高村光雲「老猿」

トーハクでお馴染みらしいけど実はまだトーハク行ったことなかったので、「ワッ 教科書で見たやつだ!」とテンション上がってしまいました。指先や腕の力強さ、流麗な毛流れの稜線、うーん、かっこいい……!
逃した鷲を追う目線を意識して、アオリ気味で一枚。

今回の会場では、「十二の鷹」を挟んで鈴木長吉「鷹置物」と対峙させているイキな配置になってるんですね。
背中越しにツーショット撮れたらきっとかっこいいぞ! と試してみたけどうまくいかず、たおやかな裸婦(新海竹太郎「ゆあみ」)をガン見する老猿になってしまった。ごめん!

地味に足の指がかっこいいなと思う

鈴木長吉「十二の鷹」

シカゴ万博に出品されたという等身大の彫金の鷹たち。一瞬を切り取ったようなポージングの巧みさ、照明を反射しぎらりと光る羽根と鋭い眼光、うーんかっこいい……! そればっかだな!

アウトフォーカスでも目が光る!
躍動感を意識して斜めにしてみたり
背景の赤がまた映えるんだこれが!


荻原守衛「北條虎吉像」

穏やかに、けれどどこか物言いたげにじっと正面を見据える上品なご老人。
ざっくりとしたラフなタッチなのに、目のわずかな非対称さやわずかな表情筋の力みが捉えられていて、このまま語りかけてくるんじゃないかと思える生々しさがあった。
ブロンズに比べて人の肌の色に近いから余計にそう思えたのかも。てか彫刻って石膏の原型が登録対象なんですね。

アクリルケース越しに一枚。


すっかり日も暮れていたので、4階の「眺めのよい部屋」の眺めは反射でほとんど見えなかったのですが、レンズを向けてみたらなんだか面白い画が撮れました。

さすが美術館、椅子一つとってもオシャレ

帰り際に一枚。
あいにくの雨模様でも、たくさんの名品に触れられた充足感で足取りは軽やか。いつかまた来たいな。